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6月23日(土) そのうち、外からも「弾」が飛んでくる [内閣]

 以下の文章は、6月23日にアップする予定だったものです。しかし、サーバーのダウンによってアップできなくなりました。
 少し、古くなりましたが、せっかく書いたものでもありますので、「引っ越し」のご挨拶をかねて掲載させていただきます。

 ここから、本文。

 安倍首相は心休まらない日々を過ごしているに違いありません。参院選を前にして、頭の痛い問題が山積しているからです。

 最大の問題は国会の会期延長が吉と出るか凶と出るか、でしょう。国会審議がどうなるかという問題もありますが、投票日が変わったために各方面でさまざまな混乱と膨大な無駄が生じているからです。
 その責任の全てを、安倍首相自身が引き受けなければなりません。与党も参院も渋っていたのに安倍さんがごり押ししたわけですから、それは当然です。
 安倍首相は、前任者の小泉さんの真似をしようとしているのです。郵政法案を参院で否決されて窮地に陥った小泉前首相は、衆院を解散して総選挙に打って出、「刺客」を放って「小泉劇場」を演出し、あれよあれよという間に大勝利を博しました。

 この小泉さんの「一発逆転劇」を間近で見ていたのが安倍さんです。そのときの「成功体験」によって判断を狂わされ、多分、安倍さんはこう思いこんでいるのではないでしょうか。
 「どれほど追い込まれても、自説を曲げず、あくまでも貫くことが大切だ」「強いリーダシップを示すことができれば、再度の一発逆転は可能だ」と……。
 しかし、安倍さんは小泉さんではありません。小泉さんほどのシナリオ作成能力はなく、演技者としての力も、数段、劣ることは明らかです。

 しかも、ここにきて、海外からも安倍さんを悩ます「弾」が飛んでこようとしています。ヒル国務次官補の訪朝によって米朝協議が進展し、アメリカ議会で従軍慰安婦決議が採択されそうなのです。
 ヒル訪朝は6ヵ国協議再開のための準備で、韓国に戻ったヒルさんは今年2月の6カ国協議での核放棄に向けた合意を完全に履行することを米朝両国が確認したとし、「北朝鮮は寧辺の核施設の稼働を停止、使えなくする用意がある」とも語りました。「1カ月以内にも米朝国交樹立」との情報があるといいますから、そのための打ち合わせがなされた可能性もあります。
 6ヵ国協議が再開され、拉致問題とは別個に核放棄に向けての動きが進めば、日本は孤立します。拉致問題での進展がなければ、北朝鮮への支援再開には応じられないと言っているからです。

 他方、米下院外交委員会での従軍慰安婦決議は26日(火)に採択される予定だと伝えられています。ヒョッとすると全会一致になるかもしれず、本会議でも可決される可能性が高いといいます。
 日本の国会議員などがワシントン・ポスト紙に従軍慰安婦について出した意見広告『THE FACTS』が反発を招いたからです。自民党有志議員でつくる「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」(会長・中山成彬元文部科学相、歴史教育議連)が6月19日に公表した南京大虐殺はなかったとする調査検証結果も、火に油を注ぐ結果になりました。
 これまでは、日米関係への配慮から決議に消極的だった下院議員も、日本国内に従軍慰安婦や南京大虐殺を公然と否定する議員が多くいることに驚いたのでしょう。そのような議員が選挙で選ばれているということに、強い危機感を持ち始めたのかもしれません。

 もし、米下院で従軍慰安婦についての決議が採択され、7月上旬とされている6ヵ国協議で日本の孤立化が明らかになれば、安倍政権は外交でも大失敗を犯したことになります。選挙を前にして、「売り物」だった外交での失態は大きな打撃になることでしょう。
 とはいえ、今となっては取り返すことができません。アメリカがどう動くか。これから参院選投票日までの1ヵ月以上、安倍首相にとっては、眠れない夜が続くことになるでしょう。

 この先、事態がこのように動くとすれば、アメリカは安倍さんを見限ったということを意味します。そしてそれは、「脱自民党」時代に向けての幕開けとなるかもしれません。


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r4ds

元のチャネルの東流(旧狡猾b)の駐車場から、都市として、25月
by r4ds (2012-04-23 15:32) 

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