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9月8日(月) 戦略無き構造改革派の迷走 [総裁選]

 「エーッ 『薩摩宝山』だって」
 慌てて、調べました。間違いありません。7月に瓶詰めしたものです。ほとんど、中身は無くなっていました。

 驚きましたネー。「三笠フーズ」が食用と偽って転売していた工業用の「事故米」が使われたというのですから。発がん性のあるカビ毒や残留農薬に汚染された可能性のある焼酎を、なんと私も飲んでいたのです。この問題が我が身に降りかかってくるとは、思ってもいませんでした。
 転売を指示し、「毒」を飲ませた社長は断じて許せませんが、それをきちんと取り締まることをしなかった農水省にも大きな怒りを感じます。「事故米」であることを知らずに食べたり飲んだりした人に、どう責任を取るのでしょうか。

 ところで、自民党の総裁選です。マスコミを総動員したお祭り騒ぎが効果を示し始めたようです。
 こんな見え見えの策略に惑わされるほど日本国民は甘くない、というところを見せて欲しかったのですが。やはり、テレビには弱いということでしょうか。
 ここが踏ん張りどころです。皆さん、自民党に騙されちゃいけませんよ。

 総裁選には、7人の名前が出ています。このうち、麻生さん、与謝野さん、石破さんは反または非構造改革派です。
 これに対して、小池さん、石原さん、棚橋さん、山本さんの4人は、構造改革路線の継続を主張しています。注目されるのは、いずれも、立候補に必要な20人の推薦人の確保に苦労していることです。
 早々と手を挙げた小池さんですら、やっと今日になって立候補を宣言しました。20人の推薦人を集めるのに、1週間もかかったことになります。

 石原さんは20人の推薦人を確保できたのでしょうか。「他に誰も出なければ、私が出るしかない」と言っていましたが、こんなに沢山出るのに、それでも立候補するのですか。
 みっともないのは棚橋さんと山本さんです。どちらも推薦人を確保できず、かといって、一本化する話し合いも難航し、見通しが立っていません。
 二人の話し合いで、「俺が出る」「いや、俺の方だ」と言い合っているのでしょうか。醜悪を絵に描いたようではありませんか。

 いずれにしましても、戦略無き迷走と言いましょうか。何をやっているのか、と言いたくなります。
 今日、やっとの思いで小池さんが立候補にこぎ着けました。石原さんも、予想外の苦戦の末に、何とか立候補しそうです。棚橋さんと山本さんは、一本化できれば、どちらかが立候補するでしょう。
 これで、構造改革継続派は3人になります。推薦人を集めるだけでも四苦八苦しているのに、3人も出る。始めから当選など度外視しているとしか思えません。

 どうして、こんなに構造改革派が苦戦しているのでしょうか。それは、自民党内の支持が、思っていたよりもずっと少ないからです。
 どうして、支持が少ないのでしょうか。すぐにやってくる総選挙で勝たなければならないからです。
 「改革」の旗印では、去年の参院選の時のように負けるかもしれません。これでは、一般の党員票も獲得できないでしょう。

 読売新聞は自民党総裁選を前に47都道府県連の幹部を対象にアンケート調査を行っています。ここで、「自民党を取り巻く環境が厳しさを増している理由」について聞いたところ、「景気悪化や格差拡大」「ねじれ国会で円滑に政策決定が進まない」が原因だとする回答がそれぞれトップ(36都道府県と36都府県)で並んだといいます。
 地方は、景気悪化と生活苦、貧困や格差の拡大で疲弊しています。その原因を作ったのは、小泉元首相の構造改革路線でした。だから、参院選の一人区で惨敗したのです。

 「改革」では選挙は闘えないと、自民党員の多くは考えています。それなのに、「改革」の旗印で支持を伸ばそうというのが、小池さんや石原さんのやり方です。上手くいくはずがありません。
 そもそも、構造改革路線では選挙に勝てないということは、昨年の参院選で十分学んだはずではありませんか。嘘だと思うなら、もう一度、構造改革路線を掲げて総選挙を戦ってもらいたいものです。
 そうすれば、構造改革や規制緩和でうちひしがれた庶民と地方の一斉蜂起に直面するでしょう。参院選の再現によって、最終的に新自由主義路線に引導が渡されるに違いありません。

 総裁選で、小池さんや石原さんには、小泉構造改革路線を継承するべきだということを、声を大にして訴えていただきたいものです。与謝野さんには、消費税率の引き上げが必要だということを強く主張していただきましょう。
 そうすれば、総選挙での自民党の敗北は確実です。昨年の参院選での二の舞が、さらに拡大された規模で再現されるにちがいありません。

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