12月１日（月）　早くも「危険水域」に突入した麻生内閣の支持率：五十嵐仁の転成仁語：SSブログ

	ブログをはじめるログイン

11月30日（日）　政策転換しなければ、..｜12月２日（火）　解散・総選挙以外の何を.. ブログトップ

12月１日（月）　早くも「危険水域」に突入した麻生内閣の支持率　[内閣] [編集]

────────────────────────────────────────
　拙著『労働再規制－反転の構図を読みとく』（ちくま新書）刊行中。240頁、本体740円＋税。
　ご注文はhttp://tinyurl.com/4moya8またはhttp://tinyurl.com/3fevcqまで。
────────────────────────────────────────
　12月に入って師走になりましたが、麻生内閣の支持率が急落し、「危険水域」と言われる３割以下になってしまいました。今年が終わると共に、麻生内閣も終わってしまうようです。

11月29～30日の２日間に行われたFNN世論調査によると、麻生内閣を「支持する」人は27.5%と、とうとう３割を切って20％台に突入しました。発足時より17.1ポイントの大幅減になっています。
　「あの時、解散していれば良かった」と、与党の関係者は全てそう思っていることでしょう。秋の日はつるべ落としと言いますが、麻生内閣の支持率も、つるべ落としのように、ガラガラと音を立てて下がり続けているようです。

　他方で、麻生内閣を「支持しない」という人は58.3%に上ります。22.6ポイント増ですから、こちらの方は急増しています。項目別では、「首相の人柄」や「外交政策」など、軒並み「評価しない」が多数を占め、「景気対策」や「首相の指導力」では「評価しない」も７割を超え、「首相の言動」を「評価しない」人は８割に迫るといいます。
　麻生首相と小沢代表の比較でも、「党首討論に強い」「主張に説得力がある」で小沢代表が麻生首相にほぼダブルスコアをつけたといいます。また、「首相にふさわしい」では小沢さんが32.5%と麻生首相を逆転しました。
　世論調査で、唯一、麻生さんが優位に立っていたのが「首相にふさわしい」という調査項目でした。ここでも、とうとう小沢さんに逆転されてしまったというのですから、麻生さんにとっては深刻でしょう。

　日本経済新聞社とテレビ東京が11月28～30日に共同で実施した世論調査でも、麻生内閣の支持率は31％となっています。まだ３割を切っていませんが、10月末の前回調査に比べて17ポイント低下ですから、下がり方はFNN世論調査と同様です。
　逆に、内閣不支持率は19ポイント上昇して62％になりました。この不支持率の変化の傾向も、FNN世論調査と似ています。
　第2次補正予算案の提出先送りについては「支持しない」が56％で「支持する」の28％を引き離しています。政党支持率では自民党が前回から2ポイント低下し39％、民主が1ポイント低下し30％となり両党ともほぼ横ばいです。

　11月30日のフジテレビ「新報道2001」で放送された11月27日の調査でも、内閣支持率は30.4％、不支持率は61.6％でした。支持率、不支持率、ともにFNN調査と日経調査の中間になっています。
　平均的な数字でも、麻生内閣の支持率は３割、不支持率は６割ということになるでしょう。不支持率は、支持率の２倍にも達するという異常な事態です。
　第二次補正予算案の今国会での提出先送りについては「今国会に提出すべきだった」が74.8％、「次に行われる衆議院選挙では、どの党の候補者に投票したいですか」という問いへの回答では、自民党 19.0％、民主党 30.6％、公明党 3.8％、共産党 2.6％、社民党 0.2％、まだきめていない 42.4％などとなっています。

　どの指標をとって見ても、麻生内閣に対する逆風が強まっていることは歴然としています。この風は、一時的に強まったり弱まったりする「突風」ではなく、一つの方向に一貫して吹き続ける「偏西風」のようなものではないでしょうか。今後、風向きが代わる可能性はほとんどありませんから……。
　麻生さんに席を譲った福田前首相は、天を仰いで嘆いていることでしょう。我が身を投げ打って後を託したのに、その甲斐もなかったとは、嗚呼、何という……。

2008-12-01 17:21 nice!(0) コメント(1) トラックバック(0)