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1月31日(土) 規制改革会議と経済財政諮問会議は廃止すべきだ [規制緩和]

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 拙著『労働再規制-反転の構図を読みとく』(ちくま新書)刊行中。240頁、本体740円+税。
 ご注文はhttp://tinyurl.com/4moya8またはhttp://tinyurl.com/3fevcqまで。
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 激しい雨の中を、名古屋まで行ってきました。「ああ、やっぱり俺は雨男なんだ」と、思い知らされたような雨の降り方でした。

 愛知はトヨタの「城下町」です。そこでの「派遣切り」はすさまじく、職を失った派遣労働者の数は日本最大で、2位の長野県の3倍以上になっています。
 お目にかかった労働相談センターの所長さんは、労働相談が急増していると仰っていました。派遣会社の社員からも、「会社の方針だけれど、『派遣切り』をやりたくない。どうしたらよいか」というような相談があるといいます。その社員自身も、いつまで仕事があるかわからないような状況だそうです。
 名古屋のホテルで手に入れた今日の『読売新聞』の一面には、「非正規 失職12万4800人」という見出しが踊っていました。その7面には、「非正規失職 東海3県2万9000人」「トヨタ11工場平日休業」という記事も出ていました。

 その同じ『読売新聞』には、「自民党の尾辻参院議員が30日の参院本会議で、政府批判を含む“過激”な代表質問を行い、与野党に波紋を広げた」という記事も出ています。とうとう、規制改革会議と経済財政諮問会議がやり玉にあげられたというのです。しかも、野党ではなく、与党である自民党の尾辻秀久参院議員によって……。
 拙著『労働再規制』で規制改革会議について「このような会議の存在こそ、税金の無駄遣いにほかなりません。歳出削減努力の手始めとして、早急に廃止するべきではないでしょうか」(224頁)と書いた私としては、まさに「わが意を得たり」というところです。しかし、その鉾先が規制改革会議だけでなく経済財政諮問会議にまで向かうというのは、想定外でした。
 もっとも、この規制改革会議と経済財政諮問会議は共に構造改革の「二つの『エンジン』」でしたから、「両会議は廃止すべきだ」と言われても不思議ではありません。ちなみに、尾辻議員の質問は次のようなものでした。

 政府の規制改革会議は、派遣労働の対象業務原則自由化などの答申で、労働者派遣法を変えてきた。(不況で)派遣の大量打ち切りとなり、多くの人を失業に追い込んだ。答申をとりまとめたのは一企業の経営者だ。結果責任を取らなければならない。(日本郵政の保養宿泊施設)「かんぽの宿」(の一括譲渡問題)でも疑惑が持たれている。経済財政諮問会議は市場原理主義を唱えてきたが、間違いだったことは世界の不況が証明している。その責任は重い。両会議は廃止すべきだ。

 「結果責任」を問うのであれば、この二つの会議だけをやり玉に挙げるのはバランスを欠いています。これらの会議を利用して構造改革の旗を振り、規制緩和を押し進めた「巨悪」を忘れてはなりません。
 それは、小泉純一郎元首相と竹中平蔵元経産相の二人です。この二人こそ、目的意識的にアメリカ・モデルの新自由主義政策を日本に導入した「売国奴」にほかなりません。
 小泉さんの方は、多少、言動を控えているようなそぶりが見えますが、竹中さんには全く反省の色がうかがえません。新自由主義政策の破綻についての結果責任を取って、蟄居謹慎するのが当然ではないでしょうか。

 なお、『週刊金曜日』1月30日号(第736号)に、拙稿「こうして貧困は作られた-派遣法に焦点を当てた労働法制の変遷」が掲載されました。ご笑覧いただければ幸いです。
 また、『朝日新聞』1月30日付の3面の特集記事「雇用に使える?内部留保」に、私の「今にも沈みそうに見せていたけれど、実は船底に大きな浮き袋が隠されていた」という言葉が引用されています。下の方に、「経営者には説明責任あり」という大竹文雄大阪大教授の談話が出ていてビックリしました。

 さらに、『読売新聞』1月28日付夕刊に、拙著『労働再規制』の紹介が出ていました。本の表紙がカラーで印刷されています。
 紹介文がいささか反官僚に偏っているような気がしましたが、それでも構うもんですか。色々な読み方をしてもらえばいいんです。
 取り上げていただいただけでも、御の字なのですから……。

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コメント 2

NO NAME

船底の大きな浮き袋。実際はずいぶんとしぼんでしまっているようですが、気のせいでしょうか。
by NO NAME (2009-01-31 22:17) 

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by モンクレール (2011-08-24 12:02) 

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