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6月25日(木) 問題噴出で「落城」寸前の自公城 [政局]

 政権党の瓦解前夜というのは、こういうものなのかもしれません。さすが、100年に一度の危機の下での、85年ぶりの本格的な政権交代です。思いもかけない出来事やドラマが満載で、目が離せなくなってきています。

 まず、相も変わらず、麻生首相の阿呆ぶりです。「沖縄県民斯く戦えり。県民に対し後世特別のご高配を賜らんことを」との電文を送った後に自決し、死後、中将に昇進した大田実少将のことを「大田大将」と言い、「良く知られている」はずの「鉄の暴風」を「鉄の嵐」と言ってみたり、先日のブログで書いたような「一般常識の無さ」が、またも立証されてしまいました。
 沖縄でも麻生さんは、知ったかぶりをして間違えるというみっともない姿をさらけ出しているというわけです。間違えるくらいなら、はじめから言わなければ良いのに……。

 この麻生さんと、本来なら一緒に沖縄に行くはずだった古賀誠日本遺族会会長は、急遽、予定を変更して宮崎入りして東国原宮崎県知事への総選挙出馬要請を行い、逆に、自民党総裁選の候補とすることなどの条件を出されました。
 元お笑いタレント特有の冗談かと思いましたが、ご本人は「いたって真剣」なのだそうです。溺れかかった自民党の古賀さんは「藁にもすがる思い」で東国原さんにアタックし、東国原さんは国政では何の経験も実績もないのに「総理の椅子」を求めたというわけです。
 政治家としての能力や実績、資質や政見よりも人気にすがって選挙を乗り切ろうというのが、安倍元首相以来の自民党のやり方です。その結果、不適格者が首相になってしまい、どれほど政治が歪み、総理の権威が傷つけられ、国民生活が混乱させられたか、分かっていないのでしょうか。

 もし、東国原さんの要求が通れば、比例区のトップに据えて総選挙の顔として利用することになるでしょう。与党が政権を維持すれば、東国原首相の誕生ということになるのでしょうか。
 勘弁してくださいよ。冗談は顔だけにして欲しいものです。
 東国原知事は、立候補の条件に、自分を総裁選の候補とすること、全国知事会の要望を次期衆院選の党政権公約に盛り込むことという二つの条件を示し、現在は、これについての回答を待っているところだそうです。これに対して、古賀さんは何と答えるのでしょうか。

 自民党政権の瓦解前夜における末期症状ということでは、さらに大きな問題が持ち上がっています。西松建設の献金と同様の構図を持った「政治とカネ」の問題ですが、それ以上に大きな激震となるかもしれません。
 何と言っても、時期が悪い。都議選の投票まで3週間を切っている時点での問題発覚ですから……。
 問題となった人も悪い。麻生内閣のナンバー2である与謝野馨財務・金融・経済財政担当相で、しかも、与謝野さんは多額献金の中心となった商品先物取引会社「オリエント貿易」が2000年に発刊した40年史に祝辞まで寄せています。

 これで、麻生さんは、民主党追求の唯一の武器だった「西松カード」を使えなくなってしまいました。おまけに、閣内で最も頼りにしていた与謝野さんを、逆にかばわなければならないはめに陥っています。
 今後の国会審議でも、野党からの追及がなされるでしょう。会期末を迎えつつある麻生内閣が、やむなく防戦に転ずることは明らかです。
 自民党内で「麻生おろし」に動こうとしている人々も困っているでしょう。ポスト麻生の最有力候補だった与謝野さんが疑惑の渦中に巻き込まれてしまったのですから……。

 この「オリエント貿易」による多額迂回献金事件の発覚は『毎日新聞』のスクープでした。各紙の記者は今、一斉に与謝野さんの周囲を洗っていることでしょう。
 今後、さらに新しい事実が出てくるかもしれません。まさに、自公城は「落城」寸前の様相を呈してきていると言うべきでしょうか。

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