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4月16日(月) 何という愚かな国なのか――北朝鮮と日本 [国際]

 007の仕業なのでしょうか。それとも、「この程度の技術力だから心配ありませんよ」という、世界に向けてのメッセージだったのでしょうか。
 北朝鮮でのロケット発射の失敗です。金正恩第1書記新体制の出発と金日成主席の生誕100年を祝う「祝砲」のはずだったのに、空中で爆発して雲散霧消してしまいました。

 全く、愚かなことです。このロケットの開発と発射によって、8億5000万ドル(約700億円)が、無駄になってしまったのですから。
 これだけのお金があれば、飢えに苦しむ国民を救うことも、経済状況の改善に向けたテコ入れにも活用できたでしょうに。愚かな国家指導者の誤った政策によって最も苦しむのはその国の国民です。
 朝鮮の人々のためにも、金正恩新体制が大きな路線転換を行うことを望みたいものです。今回のロケット発射を記者団に公開したり、直ちに発射の失敗を認めたり、わずかですが変化の兆しはあるようですが。

 愚かなのは北朝鮮だけではありません。日本政府の対応も、発射の事前と事後において愚劣きわまりないものでした。
 国民の不安を逆手にとり、自衛隊を沖縄と南西諸島に派遣する絶好の機会として、この愚行を利用しました。そのために、どれだけの費用がかかったのでしょうか。
 発射後の対応もお粗末なもので、正式な発表まで40分以上もかかっています。ロケットが正常に飛行していれば、とうに日本の上空を通過していたでしょう。

 北朝鮮によるロケット発射への対応では、前回は誤報を流し、今回は遅報ということになります。稚拙さや無能さという点では、自民党も民主党も変わりありません。
 北朝鮮との関係改善や拉致問題の解決についても、全く進展していません。この点でも、自民から民主への政権交代の効果は皆無だと言って良いでしょう。
 迎撃ミサイルを展開するなど、ハード面にばかり頼ろうとする点も同様です。7分で到着すると言われている「ミサイル」を迎撃するなど、もともとできるはずがありません。

 軍事ではなく外交によってこそ、安全は確保すべきものなのです。日本の安全保障はハードな手段ではなくソフトな手段によってしか達成されないということに、そろそろ気づいても良いのではないでしょうか。

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