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5月11日(金) いよいよ民主党の「丸呑み」戦略が始まったのでは? [政局]

 いよいよ、始まりましたね。民主党の「丸呑み」戦略が……。

 政府・民主党は、原子力の推進と安全行政を担う行政組織をめぐって、政府案に盛った原子力規制庁よりも人事や予算面で独立性の高い国家行政組織法第3条に基づく「原子力規制委員会」を設ける方向で調整に入ったそうです。今日の『日経新聞』が伝えていました。
 この記事によれば、「自民、公明両党が提出した対案を事実上丸のみする」ということのようです。そのめざすところは、一つには、関西電力大飯原子力発電所の再稼働を急ぐためでしょう。
 「原発に対する規制組織が発足もしていないのに、再稼働とは何事か」という周辺住民や国民の批判をそらすための措置です。そして、もう一つは、野田首相が「政治生命」をかけるとしている消費増税を柱とした社会保障と税の一体改革関連法案の成立に向けての条件整備のためでしょう。

 社会保障と税の一体改革関連法案は、8日の衆院本会議で審議入りしました。これについて、野田佳彦首相は「不退転の決意で今国会中に成立させなければならない。政治生命をかけると言った言葉に掛け値はない」と表明し、野党に「胸襟を開き、国民の立場に立って協議に応じるよう重ねてお願いする」と与野党協議を呼びかけています。
 これに対して、自民党は参院で問責決議を受けた2閣僚の対応を見ながら、対案の提出時期を探る構えです。あまり早く対案を出して、「丸呑み」戦略に取り込まれては困る、ということでしょう。
 5月3日付のブログ「小沢無罪判決によって幕を開けるかもしれない『政界三国志』」
で、私は次のように書きました。

 ここで「援軍」としてあてにされているのが自民党ということになります。こうして、野田さんは自民党との連携に「政治生命」をかけるかもしれません。
 そのための秘策は、「丸呑み」路線です。消費増税法案成立の一点を最優先し、その他の問題では自民党の言うことを全て聞いてしまおうというわけです。

 この「自民党の言うことを全て聞いてしまおう」という対応の最初の兆候が、今回の「自民、公明両党が提出した対案を事実上丸のみする」という形での「原子力規制委員会」の発足ということになります。
 おそらく、このような形での譲歩や「丸呑み」が、これからも続くことになるでしょう。それが、政治の後退ではなく、前進的な変化に結びつけば良いんですが……。

 さて、明日から、再び、ふる里の上越市に行きます。今回は帰省ではなく、仕事です。
 今度の日曜日(13日)の午後に、上越市の市民プラザで上越九条の会発足7周年記念講演会が開かれ、「命と安全を守るために、今こそ憲法を活かすとき」という講演をするからです。ふる里での講演は、昨年の秋に続いて2回目になります。
 上越市周辺の皆さん、沢山お出で下さい。当日、会場でお会いできるのを楽しみにしております。
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