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8月29日(木) 自民党亜流の第2保守党であるかぎり民主党の再生は不可能だ [民主党]

 民主党の低迷が続いています。政党支持率では、産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が7月27日と28日に行った調査で民主党の支持率は5.4%、共産党は5.5%と、共産党の支持率を下回って注目されました。

 それもそうでしょう。政権交代への有権者の期待を真っ向から裏切ってしまったのですから。参院選や世論調査の結果は、このような民主党に対する有権者の怒りがまだ収まっていないことを示しています。
 このような怒りは、自民党亜流の第2保守党としての民主党に向けられています。そこから脱却しない限り、民主党の再生は不可能でしょう。
 そのためには何が必要なのでしょうか。先ず何よりも、政党としての立脚点(理念)を明確にして政策を転換し、安倍自民党に代わる代案(オールタナティブ)を提起することです。

 これまでの民主党は、自民党亜流の第2保守党でした。今も、本質的には変わっていません。
 しかし、自民党の「分家」であるかぎり、「本家」である自民党に勝てないのは当然です。違いを鮮明にして対決点を打ち出さなければ、いつまでも第2保守党としての地位から抜け出すことはできないでしょう。
 だいたい今の自民党が掲げている重要課題の多くは、民主党が自民党に擦り寄って受け継いだり着手したりしたものでした。消費税の増税、原発の再稼働、TPPへの参加、沖縄普天間基地の辺野古移設など、いずれの問題でも民主党と自民党に大きな違いはありません。

 このような政策的な共通性こそ、民主党が政権を失った最大の要因であったと言うべきでしょう。政権が交代しても政策が同じであれば政治は変わらず、新たな政治の方向性が生まれるはずがないからです。
 政治が変わって欲しいと思ったからこそ、有権者は民主党に政権を委ねたはずです。しかし、政治の内実に質的な変化は生じず、いつか見た光景の繰り返しに有権者は失望してしまいました。
 自民党亜流の政治であれば、何も民主党に任せる必要はありません。「本家」の自民党に任せた方が上手く行くだろうと考えたのも当然でしょう。

 そこで、民主党はどうするかが、今、問われているわけです。これまでのやり方が失敗したのですから、新しいやり方に転換しなければ成功しないということは誰にでも分かるはずです。
 ということで、民主党の前には二つの道が横たわっていることになります。これまで通り、自民党亜流の第2保守党としての道を歩むのか、それとも、自民党とは異なった別の道を選択するのかということです。
 その答えは、当然、別の道を歩むべきだということになるでしょうが、そこでも、自民党の右を行くのか、左を行くのか、という選択があります。右に行ってはなりません。左(中道左派)に行くべきです。

 日本維新の会やみんなの党(江田元幹事長など)などは、盛んに右からの野党再編を働きかけています。民主党内では、これに呼応して前原グループや野田グループが暗躍を始めているようです。
 このような動きを封じて、民主党から分かれた生活の党、社民党、新党大地などとの連携を模索するべきでしょう。政策課題によっては、共産党とも共同行動を拒むべきではありません。
 安倍自民党に対して、擦り寄ったり補完したり妥協したりするような姿勢は厳に慎むべきでしょう。そんなことをすれば、これまでの民主党の姿を思い出させ、再び有権者の失望を買うだけですから。

 左派リベラルの理念を明確にして立脚点を定め、保守本流路線からの転換をめざす安倍自民党に対する対抗軸をはっきりと打ち出すべきです。それは、過去の民主党との決別を選択することであり、場合によっては、前原グループや野田グループと手を切る必要も出てくるでしょう。
 現在の海江田執行部がそれを決断できなければ、それを実行できる執行部と取り替えなければなりません。そのような形での荒療治にしか、民主党が生き残れる可能性はないのですから……。

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