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12月30日(月) 1年で化けの皮が剥がれた「日本政治の3悪人」 [政局]

 「日本政治の3悪人」というのは、安倍首相、橋下大阪市長、猪瀬前東京都知事の3人のことです。昨年の今頃は絶頂期にあったこの3人は、いずれも過去1年間ですっかり化けの皮が剥がれてしまいました。
 その落差の大きさに驚いてしまいます。たった1年でも政治は変わるし、変えられるのだということを教えてくれているような3人の凋落ぶりです。

 最も変化が激しかったのは猪瀬直樹前都知事でしょう。434万票という過去最高得票での当選から、裏金疑惑による辞職へと転落してしまったのですから。
 「飛ぶ鳥を落とす勢い」であったのに、自ら「鳥」となって落ちてしまったようなものです。疑惑のお金5000万円を受けとったことが明らかになったときに、潔く身を引くべきでした。
 そうすれば、都議会での追及にあって「鏡の前のガマガエル」のように脂汗をタラタラ流して醜態をさらすこともなかったでしょう。再び巡ってきたせっかくの都知事選挙ですから、今度こそ間違いのない選択をしたいものです。

 次いで大きな変化に直面したのが橋下徹大阪市長でしょう。橋下さんも、昨年の今頃は「日本維新の会」を率いて総選挙で54議席を獲得して第3党に躍進し、得意の絶頂にありました。
 その「日本維新の会」も、今では「第2与党」としての地金が露わになって支持を低下させ、石原慎太郎共同代表ら旧太陽の党メンバーとの間でしばしば意見の対立や主張の食い違いを生み、分裂の危機を迎えています。足もとの大阪でも堺市長選や岸和田市長選などで敗北し、大阪市議会での議案の否決や継続が目立ち、府議会でも単独過半数を失いました。橋下さんの「目玉政策」である大阪都構想も黄信号が点滅しています。
 そのきっかけになったのは、橋下さん自身の「慰安婦発言」でした。歴史認識の貧しさと右翼的な体質が引き起こした大きな躓きであり、その後の転落は必然だったと言って良いでしょう。

 この2人に比べれば、安倍晋三首相はまだしぶとさを示しています。しかし、それもいつまで持つでしょうか。
 安倍さんにとっての大きな「躓きの石」は二つありました。一つは特定秘密保護法であり、もう一つは靖国神社への参拝です。
 前者によって国内での、後者によって国際的な、予想外の反撃を受けることになったからです。反発や批判の拡がりも、その強さも、安倍さんにとっては事前の想定を大きく越えるものだったでしょう。
 その結果、安倍首相は内外での孤立を招いています。大きな武器であった内閣支持率の高さもすでに過半数を割り、黄昏時を迎えつつあるように見えます。

 こうして、今年も暮れようとしていますが、希望を持ち続けて新しい年を迎えたいものです。明日の天気とは異なって、明日の政治は変えられるのですから……。

 今年の更新は、これで終了です。1月1日から4日までは、ふる里の新潟に帰省します。
 この間、更新できるかどうかは分かりません。多分、飲んだくれて、その余裕はないと思います。
 最後に、1年間のご愛読に感謝いたします。皆様、良いお年をお迎え下さい。

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