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6月30日(月) 許されない公明党の裏切り [政党]

 とうとう、このような事件が起きてしまいました。東京の新宿駅前で、集団的自衛権の行使に反対していたらしい男性が焼身自殺をしようとして一時、騒然となったそうです。

 この男性は50代から60代とみられ、新宿駅南口の横断橋の上に座り込んだ後、ガソリンのような液体をかぶって火をつけました。男性は全身をやけどし、病院に搬送されたものの、意識はあるとのことです。
 火を付ける前、この男性は拡声器で集団的自衛権の行使に反対を訴えていたということです。「70年間平和だった」「戦争しない」「政教分離」などと話し、「君死にたもうことなかれ」と与謝野晶子の詩の一節を口にした後、火を付けたそうです。
 もし、この焼身自殺未遂事件が集団的自衛権行使容認に反対するものだったとすれば、安倍首相の責任は重大です。自殺という手段には賛成できませんが、そう思いつめるところにまで追い込んでしまったのは、世論の反対を無視して強行しようとしている安倍首相だからです。

 そのような安倍首相の強硬姿勢と恫喝に、公明党は屈伏してしまいました。「所詮出来レースなのさ。困ったような顔をして、いろいろと悩む姿を見せても、結局、最後は受け入れるに決まっているさ」という「達観」した意見は正しかったようです。
 そればかりではありません。『日刊ゲンダイ』の報道によれば、最終案として示された武力行使の新「3要件」の原案は、「そもそも公明党の北側副代表が内閣法制局に作らせたものだった」というではありませんか。
 「新3要件で公明党が自民党に修正を求めたなんて、完全なヤラセだったのだ」というわけです。与党間の合意は、自民党が押し切ったというより、公明党側がおぜん立てをしてシナリオを描いていたということになります。何という裏切りでしょうか。

 公明党はどうして屈服し、裏切ってしまったのでしょうか。その背後には二つの脅しがあったというのが『日刊ゲンダイ』の解説です。
 脅しのひとつは、安倍首相のブレーンである飯島勲参与の発言でした。アメリカで「政教一致」について、「公明党と創価学会の関係は政教一致と騒がれてきたが、法制局の発言の積み重ねで政教分離ということになっている」「法制局の答弁が変われば『政教一致』が出てきてもおかしくない」などと発言して、揺さぶりをかけたというわけです。
 もうひとつの脅しは、「もし、公明党が集団的自衛権に反対したら、アメリカが創価学会をカルト認定するらしい」という情報だったといいます。もしそうなったら、創価学会の海外での活動に重大な支障が出るからです。

 こうして創価学会と公明党の弱点が突かれた結果、公明党幹部は前言を翻して自民党の軍門に下りました。「平和の党」によって「戦争できる国」への門が開かれたというわけです。
 これからは、もう「平和の党」などという看板を掲げることは許されません。今後は「平和を裏切った党」と呼ぶべきでしょう。

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