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7月3日(金) 自民党「文化芸術懇話会」での発言が示す安倍政権の危険性 [自民党]

 まったく、開いた口が塞がらないと言いたくなります。何も言う気がしなくなるほど、呆れてしまいました。
 ということで、ブログの更新をサボっていたわけではありません。別に書くべき原稿があって、しばらく更新をお休みしていました。

 サッカー女子のワールドカップで、イングランドのオウンゴールで「なでしこジャパン」は決勝に進出することになりました。これは、驕り高ぶった安倍政権の「オウンゴール」だったと言うべきでしょうか。
 自民党本部で開かれた若手議員による勉強会「文化芸術懇話会」のことです。ここでの講師として呼ばれた百田尚樹さんや若手議員の発言が大きな批判を引き起こしました。
 「マスコミを懲らしめるには広告料収入がなくなるのが一番だ。文化人や民間人が不買運動、日本を危うくするマスコミはとんでもないと経団連などに働きかけて欲しい」「沖縄の二つの新聞はつぶさないといけない。あってはならないことだが、沖縄のどっかの島が中国にとられてしまえば目を覚ますはずだ」などという発言を読んで、「よくこんなことを、平気で言えるもんだ」と、呆れた人も多かったでしょう。これが「文化人」で作家であったり、国会議員であったりするのですから……。

 問題はさし当り3点あります。第1に、政府に批判的な報道機関に対する統制と弾圧のススメです。
 そもそも権力の監視を使命とする報道機関は政府に批判的なのが普通ですから、これは報道の自由そのものの否定につながります。国会議員は監視されている権力者に属する人々ですから、その活動を規制するようなことは口が裂けても言ってはならないはずです
 しかも、厳重注意処分を受けた大西英男衆院議員は自らの発言について「問題があったとは思わない」と反論し、「日本の国を過てるような報道に対しては広告を自粛すべきだと個人的には思う」と繰り返すなど、処分された後も反省がありません。「反省だけならサルにもできる」というのに、猿にも劣る人々だと言うべきでしょう。

 第2に、沖縄に対するあからさまな敵意とデマの数々です。「普天間飛行場は何もない田んぼの中にあった。商売になるということで周囲に人が住みだした」など、「本当にそう思っているのか」と信じがたいようなことが次々と百田さんの口から飛び出してきました。
 デマとしか言いようのない間違った事実を堂々と口に出して恥じないような人を、どうして勉強会の講師に呼んだのでしょうか。この人を呼んで話をさせればこれくらいの暴言を吐くだろうということは、事前に予想がついたはずではありませんか。
 デマを振りまいて沖縄の人々を貶めた百田さんは、自らの発言をきちんと謝罪するべきでしょう。このような人を講師に招いた勉強会を党本部で開いた自民党も、その最高責任者である安倍総裁も、沖縄の人々に対して責任を明らかにし、明確に謝罪するべきです。

 第3に、この勉強会を開いた議員たちも講師であった百田さんも、みな安倍首相の仲間であり、その応援団だということです。そもそもこの勉強会自体が、秋の総裁選での安倍首相の再選をめざして気勢を上げるために開かれたものだと言われています。
 どのような人々が安倍首相を支持し、何を考えているのかが、今回の騒動を通じてはっきりと見えるようになりました。安倍首相がこれらの人々の言動をきちんと批判し、謝罪しなければ、「やはり仲間なんだな」と国民に思われるだけです。
 言論・報道の自由の大切さも分からず沖縄のことも良く知らない人々が「戦争法制」の成立を目指し、沖縄での新基地建設を強行しようとしているわけです。国民の多くが不安を覚え、沖縄の人々が反発するのも当然でしょう。

 問題は安倍首相本人にあり、自民党「文化芸術懇話会」での発言は安倍政権の危険性をはっきりと示しています。「類は友を呼ぶ」と言われる通り、安倍首相の周りに集まっている人々こそ日本を危うくさせる元凶にほかなりません。
 「戦争法制」を葬り去り、沖縄での新基地建設を阻止するだけでなく、このような安倍政権を打倒することこそ日本を救う道なのです。「文化芸術懇話会」をめぐる一連の経過は、そのことを再確認させることになったと言うべきでしょう。

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