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9月19日(土) 戦争法案の「成立」は認めない [戦争立法]

 本日未明の参院本会議で、戦争法案は「成立」したとされています。しかし、これは認められません。
 議会制民主主義を踏みにじって強行可決された法律には正統性がないからです。きちんとした手順を踏んで十分に議論し、そのうえで定められた手続きに基づいて多数の賛成が得られた場合にだけ、「成立」の名に値すると言うべきでしょう。

 中央公聴会と地方公聴会が開かれたのに、その議事録も作成されず、そこでの意見を踏まえた総括質疑は実施されませんでした。何のための公聴会だったのかと言わなければなりません。
 突然の質疑打ち切りによって言論の府としての役割を放棄し、前日からのシナリオに基づいて野党をだまし討ちにしたのが、安保特別委員会での「採決」でした。怒号と混乱の中で委員長席に殺到した場面では、自衛隊出身の佐藤議員が民主党議員の頬を拳骨で殴り負傷させるという事件も起きました。
 本会議では、質問時間を制限して野党の発言を抑え、共産党が暴露した自衛隊の内部文書の流出経路などについての調査を自民党議員が要求するなどという一幕もありました。自衛隊の独走を批判するのではなく、国民の知る権利や議員の国政調査権を制限し、内部告発者の保護などを敵視するもので、断じて許されません。

 このような暴挙を阻止するために、私も4日連続で国会前に行きました。昨日の夕方、地下鉄の桜田門駅から出ようとしたら、右側はもう一杯だから左側の出口から出るようにと指示されました。
 この4日間、日に日に参加者が増えてきたように思います。昨日の参加者数は4万人以上と発表されましたが、そのうちの1人は私です。
 警察情報では1万1000人だとされていますが、それをずっと上回る参加者数であることは、現地に行ってみれば直ぐわかることです。私が帰るころになっても参加者が続々とやってきていましたから、入れ替わりも多く、一日の延べ人数にすれば10万人近くになるのではないでしょうか。

 今週に入ってからの5日間、毎日、国会前での集会が取り組まれました。私はその4日間に参加したことになります。
 交通整理をしていた若い警察官に、「毎日、ここに来ているの?」と聞いたら、「これで4日目になります」と答えていました。このような警察官を含めて、毎日スピーチを聞いていた万余の人々に対しての政治教育が連日連夜、実施されたことになります。
 それをじっと聞いていたこの若い警察官は何を感じたでしょうか。彼らも選挙権を持つ有権者の1人であり、戦争が始まれば何らかの形で協力させられる可能性があるわけですから……。

 「戦争法案今すぐ廃案」というコールは、やがて「安倍内閣は今すぐ退陣」に変わりました。戦争法の制定に反対する運動は、安倍内閣に対する倒閣運動へと転化したことになります。
 「民主主義は止まらない」「この悔しさは忘れない」というのが、この夜、国会前を埋めた4万人以上の人々の率直な思いだったのではないでしょうか。「次の選挙では思い知らせてやる」という決意を固めた人も多かったでしょう。
 忘れてはなりません。この思いや決意を忘れずに持続させ、次の選挙で爆発させることこそ、安倍政権が最も恐れていることなのですから……。

 安倍政権は、勝手に憲法の解釈を変えて違憲の法律を成立させることで立憲主義を踏みにじり、海外で戦争できる国に日本を変えることで平和主義を葬り、国民の多くが反対しているにもかかわらず民意を無視して採決を強行することで民主主義を破壊しました。戦後最低、最悪の政権にほかなりません。
 このような形で憲法9条を空洞化しようとする暴走に対して、これからは戦争法制を空洞化するための戦いが始まります。戦争法案の「成立」は認めないという意思を明確にするためにも、安倍暴走政権の退陣をめざして粘り強い運動を継続させることが必要です。

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