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4月17日(日) 「熊本大震災」に対する救助・救援と川内原発の即時稼動停止を [災害]

 気象庁は4月14日午後9時26分に熊本県で発生した最大震度7の地震を「平成28年(2016年)熊本地震」と命名しました。しかし、これは「前震」にすぎず、16日未明の1時25分にマグニチュード7.3の大きな地震が起きました。
 実はこれが「本震」で、阪神・淡路大震災に匹敵する規模だといいます。被害はさらに広がり広範囲に及んでいますので、一連の地震をまとめて「熊本大震災」と言うべきではないでしょうか。

 地震はその後も続き、震源は東北の大分県や南西方向にも広がりつつあります。交通・通信は途絶し、電気や水道などのライフラインも分断され、降雨などの悪条件も重なっています。
地震そのものは避けられませんが、被災の規模は縮小することができます。そのために被災者の捜索や救出活動を急ぎ、行政には救助や救援に万全の対応を求めたいと思います。
 私は子供のころ新潟地震を経験し、義理の甥が熊本大学で研究していて今回の地震に遭遇しました。幸い連絡が取れて無事が確認されホッとしていますが、東海大学の学生にも犠牲者が出たということで心を痛めています。

 今回の「熊本大震災」も、本当の危機は自然災害にあるということを教えてくれました。自衛隊が「自衛」するべきは、軍事ではなく災害なのです。
 北朝鮮が中距離弾道ミサイルの発射に失敗したと伝えられたその時、日本は大きな地震に見舞われ何十人もの死者を出しました。真の危機は、空の上からではなく地下からやって来たのです。
 このような地震、台風、大雨、洪水などの自然災害による死傷者は毎年のように出ています。このような災害にこそ自衛隊は対処すべきなのであり、「防衛省」は「防災省」にその名前と役割を変更するべきではないでしょうか。

 国の地震調査委員会によれば、14日の震度7の「前震」は日奈久(ひなぐ)断層帯で起きたとされています。その南西方向には現在唯一稼動している九州電力川内原発があります。
 また、16日未明の「本震」は布田川(ふたがわ)断層帯で起きており、さらにその北東方向には四国電力伊方原発が存在しています。そのすぐ近くには、「地震の巣」とも言うべき中央構造線が走っています、
 今回の地震で鉄道や道路などは大きな被害を受け、原発での事故が起きても避難することができません。これらの原発周辺で新たな地震が発生する危険は否定できず、もし原発で事故が起きたら大変な事態になります。

 「熊本大震災」は、地震などによって生ずる原発事故後の避難計画が「絵に描いた餅」にすぎないということを明らかにしました。交通手段の被害と混乱によって周辺住民の避難はほぼ不可能です。
 そうならないように、川内原発の稼働を即時中止するべきでしょう。現在準備が進められている伊方原発の再稼動などとんでもありません。
 そもそも、地下に活断層が張り巡らされたような日本列島に、これほど多くの原子力発電所が存在していることが間違いなのです。稼動していなくても電気の供給に問題がなかったのですから、周辺住民の不安を取り除くためにも、一日も早く原発ゼロを実現することが必要です。

 被災者らの不安をよそに、ネットなどではヘイトスピーチのような悪質なデマが飛び交っているそうです。また、菅官房長官は15日の記者会見で「今回のような大規模災害が発生したような緊急時に、国民の安全を守るために国家や国民がどのような役割を果たすべきかを、憲法にどう位置づけるかは極めて重く大切な課題だ」と述て、緊急事態条項の必要性に言及しています。
 いずれも、地震のどさくさに紛れての許されない言動だと言うべきでしょう。正しい情報の発信と入手こそが必要なのであり、政治的な思惑を離れて災害対策に全力を傾注することこそ官房長官としてのあるべき姿です。
 人の不幸をダシにして特定の政治目的を正当化したり達成したりしようとするなどというのは、人間として許されることではありません。被災者のことだけを考え、その救助・救援に全力をあげてもらいたいものです。

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