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7月29日(金) 〈参院選結果をどう見るか〉下 改憲は思い通りには進まず [論攷]

〔以下のインタビューは、『連合通信・隔日版』2016年7月12日付、に掲載されものです。〕

 今度の選挙結果によって改憲勢力が参院でも3分の2を占める状況が生まれました。安倍政権は改憲の動きを進めてくるでしょうが、そう簡単にはいかないのも事実です。
 自民党は改憲問題を争点から外しました。公明党は公約にさえ書かず、腰が引けています。これは、今後国会で審議する上ではブレーキになるでしょう。
 つまり、改憲問題を隠したことによるメリットとデメリットがあるわけです。メリットは選挙に勝てたこと、デメリットは改憲のための審議がやりにくくなったということです。ここは野党にとってもチャンスです。必ずしも自民党の思い通りにはいかないということだと思います。

 民進党に再生の芽?
 
 今後についていえば、アベノミクスがどうなるか。首相は「道半ば」と言っていますが、さまざまな経済指標を見る限り、道半ばではなく、安倍政権以前の状況に戻っています。前へではなく、後ろ方向へ引き返している感じ。今後、この経済政策の真価が問われることになります。
 最後に、改選時から議席を減らした民進党ですが、どん底から多少は浮かび上がったと見ます。一時は国民から総スカンを食って、もう顔も見たくないくらいに言われましたが、安倍暴走を止める上で同党への期待は上向いてきたのではないでしょうか。3年前よりは再生の芽が出てきたと言っていい。
 それも、野党共闘の一員として頑張ったからこそだと思います。問題はそれを今後の野党共闘にどう生かすかです。複数区への対応を含めて野党第1党の役割を果たせる党になれるかどうか、民進党にとってもここが分岐点でしょう。

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