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1月30日(月) 2017年を飛躍の年に―アベ暴走政治の破綻と政治革新の展望(その2) [論攷]

〔以下の論攷は、『学習の友』No.762、2017年2月号、に掲載されたものです。2回に分けてアップさせていただきます。〕

 発見された活路

 アメリカでのトランプ当選、ヨーロッパでの極右勢力の増大には、共通の背景があります。新自由主義やグローバリズムによる貧困と格差の拡大、既成政治への失望や政治そのものへの不信、現状へのいらだちと打破への願望などです。他方で、米国の「サンダース現象」など、対抗勢力の台頭と新たな政治変化の兆しも生まれています。
 日本も例外ではありません。むしろ右傾化では一歩先を進んできたように見えます。それだけに、対抗する勢力の動きも早く、アベ暴走政治によるナショナリズムや排外主義、生活破壊と軍事化に対抗して野党共闘を求める声が強まりました。その結果、自共対決から自公と補完勢力対市民と野党の共闘との対決へと質的な転換が生じたのです。
 世界は二つの潮流が対峙し競い合う変動期・過渡期に入りました。暴力と理性のせめぎあいによる混乱と紆余曲折は避けられないでしょう。そこから脱する活路を発見したのが、昨年の日本政治における最大の特徴です。それを発展させて過渡期から抜けだす道を切り開くことこそ、日本の革新勢力の世界史的な使命にほかなりません。

 天高く飛び立つ飛躍の年に

 今年は酉(鳥)年です。鳥のように大きく羽ばたき、新しい立憲・民主の政治に向けて天高く飛び立つ飛躍の年にしたいものです。
 2015年の戦争法案反対闘争は「ホップ」でした。昨年の市民と野党との共闘の始まりは「ステップ」だったと言えるでしょう。そして、今年は総選挙でも野党共闘の力を存分に生かして民主的な新政権を樹立し、安倍政権を打倒する飛躍(ジャンプ)の年にしなければなりません。
 考え方や政策の異なる政党や団体、個人が手を結ぶのが統一戦線です。それは決して生易しいものではありません。対立や葛藤があるのは当然ですが、それ以上に力を合わせる必要性が生じた場合に実現可能になります。
 安倍暴走政治への懸念と危機感が共同の必要性を生んだのです。市民と野党が力を合わせる以外に安倍政権を倒すことは不可能です。何を最優先にするのか、そのために何が必要なのかを真剣に考え、未来のために過去にはこだわらないという態度が求められています。
 年明け早々の解散・総選挙も予想されています。いつ解散されても良いように準備しなければなりません。野党が共闘体制を確立して与党が議席を減らす恐れが強まれば、そう簡単に解散できなくなります。野党共闘の実現による選挙準備の促進は、恣意的で党略的な解散を許さない武器ともなります。
 「備えあれば憂いなし」です。その武器を鍛えて、不測の事態に備えようではありませんか。長期政権を実現して「壊憲」に突き進もうとしている安倍首相の野望を阻むためにも……。

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