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4月10 日(水) 森友・日報隠蔽疑惑についての『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメントと若干の補足 [スキャンダル]

 〔以下の私のコメントは、4月10日付の『日刊ゲンダイ』に掲載されたものです。参考のために、アップさせていただきます。〕

 「安倍政権は見事なほど墓穴を掘っています。策士策に溺れる。ヘタな嘘をつき過ぎた。人間、一つ嘘がバレると、次々から次に嘘をつかなくてはならなくなる。説明に追われ、説明が矛盾し、行き詰まるのが通り相場です。国会は会期末の6月29日まで2カ月ある。安倍首相は、野党から一つ一つ追及されたら、合理的な説明をできないと思う。答弁に窮し、最後は、麻生財務大臣や加藤厚労相、小野寺防衛相に責任を取らせるしかなくなるのではないか。しかし、大臣に責任を取らせて延命しても、安倍首相への不信感は消えず、さらに支持率が下がり、追い込まれるだけです」

「さすがに、口を閉ざしていた官僚も、この国を憂えているのだと思う。役所の内部情報が次々に表に出るのは、官僚によるリークとしか考えられない。〝国政を私物化する安倍首相〟と〝心ある官僚〟のつばぜりいが起きているのでしょう」

 3月19日の参院予算委員会での和田政宗議員があびせたトンデモナイ質問に対して、太田理財局長は「いくら何でも」と3回繰り返して答弁しました。今の安倍政権の「国政私物化」は「いくら何でも、見過ごすわけにはいかない」と、一部のまともな官僚は考え始めたのではないでしょうか。
 この日の『日刊ゲンダイ』には、「森友事件に新展開」「特捜部の本丸は〝政界汚職〟か」「一部が消えた小学校建設の融資20億円」という記事も出ていました。そこには、こう書かれています。
 「当時は20億円融資の仲介者として、大臣経験者の子息A氏の名前も取りざたされた。かつてその都市銀行に勤務していたA氏が、森友の小学校建設が大きく動いたターニングポイントとなった日に、安倍首相と大阪で会食していたからだ。」

 この記事で「森友の小学校建設が大きく動いたターニングポイントとなった日」というのは2015年9月4日のことで、いわゆる「疑惑の三日間」の中間の日です。その前日である9月3日に安倍首相は迫田英明元財務省理財局長と岡本薫明財務省官房長を首相官邸に呼んで会談していました。
 翌日の4日、安保法制に関する審議が紛糾していた参院特別委員会を欠席して、安倍首相はわざわざ飛行機で大阪に行っています。大阪市中央区の読売テレビで「そこまで言って委員会」の収録に出演した後、「情報ライブ ミヤネ屋」に生出演し、鴻池議員に「一国の首相としてどういったものか」と批判されました。
 このテレビ局の近くの近畿財務局9階会議室では、近畿財務局の池田統括管理官、大阪航空局の高見調整係、森友学園の小学校建設工事を請け負ったキアラ設計所長、中道組所長による会議が開かれていました。安倍首相も秘かにこの会議に顔を出していたのではないか、そのためにわざわざ大阪まで出かけて行ったのではないかとの疑惑がもたれています。

 そして、この日の夕方、安倍首相は「大臣経験者の子息A氏」と会食しているのです。このA氏というのは故・冬柴鉄三元国土交通相の次男である冬柴大氏のことで、「会食」したのは冬柴氏が経営する大阪市北区の海鮮料理店「かき鐡」でした。この冬柴氏は元りそな銀行支店次長で、彼が勤務していた「都市銀行」というのはりそな銀行のことです。
 この時の会食には森友事件の影の司令部と目されている今井尚哉主席秘書官も同席していました。その後、森友学園に建設費として21億円もの巨額融資を行ったのが、りそな銀行だったというわけです。
 実はこの時、安倍昭恵さんも大阪に来ており、翌9月5日に森友学園が経営する塚本幼稚園で講演し、新たに建設する「瑞穂の国小学院」の名誉校長を引き受けています。これが2015年9月3日から5日にかけての「疑惑の3日間」でした。

 この3日間については以前から数々の疑惑が指摘されていましたが、今またりそな銀行による巨額の小学校建設資金への融資との関連で注目を集めることになったというわけです。この一連の経過が、21億円の融資とどうかかわっていたのか、そのお金の一部が政界に回ったのではないかという疑惑を大阪地検特捜部は持っており、そのための捜査を進めているというのが先に紹介した『日刊ゲンダイ』の記事の内容でした。
 果たして、この問題はどのような展開を見せるのでしょうか。今後の推移について、注目しておく必要がありそうです。

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