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6月5日(水) 「ジャイアン」との仲の良さを見せつける「スネ夫」のような日本は「町内」から尊敬されるのか [国際]

 トランプ大統領は「ジャイアン」で、安倍首相は「スネ夫」ではないのか。こう書くと、「ドラえもん」のファンに叱られるかもしれません。
 ジャイアンはトランプ大統領ほど酷くはないし、スネ夫は安倍首相ほど卑屈ではないと。でも、この間のトランプ米大統領への安倍首相の「おもてなし」を見ていると、どうしてもジャイアンとスネ夫との関係に見えてしまいます。

 5月23日のワシントンポストの「世界中で安倍首相ほどトランプ大統領へのおべっかに励んできた指導者は恐らくいないだろう」という記事を引用しながら、『毎日新聞』6月3日付夕刊は、「『安倍外交』ここがすごい」という見出しで「安倍応援団」の評価を報じています。なるほど、その意見も「すごい」ものでした。
 安倍首相としばしば会食して「寿司友」とか「寿司郎」とか呼ばれているジャーナリストの田崎史郎さんは「世界の指導者でトランプさんとうまくいっているのは安倍さん一人なんですよ」と弁護しつつ、フィリピンのドゥテルテ、トルコのエルドアン、ロシアのプーチンなど「こういう毛色の変わった人と合わせるのがうまいんです」と強調しています。これについて、記事は「独裁的」との「批判を浴びることの多い顔ぶれ」と馬が合うのも「さすが安倍首相ということらしい」と書いています。
 もう一人の政治評論家の八幡和郎さんは「何度もゴルフしたりする関係が大事なんです。トランプさんは安倍さんのことを信頼しているし、それで意地悪されずに済んでいるんだから」と力説しています。ということは、八幡さんもトランプ大統領が他の国に「意地悪」するような人だということは知っているようです。

 田崎さんは世界で「独裁的」と批判を浴びるような「毛色の変わった人」と仲良くできることを評価し、八幡さんはだから「意地悪されずに済んでいる」と持ち上げています。やはり、ジャイアンとスネ夫の関係を彷彿とさせるではありませんか。
 乱暴者で町内から嫌われている人物のご機嫌を取り、「おべっかに励んで」仲良くすることで「意地悪されずに済んでいる」というのですから。「ここがすごい」と「応援団」は評価するのかもしれませんが、日本の外交として誇れることなのでしょうか。
 そのトランプ大統領は日本から帰国してすぐにメキシコへの5%の追加関税を発表するという身勝手な行動をとり、その後のイギリス訪問では大きな抗議行動に直面しました。トランプさんの政策や差別的な言動などに反発する人々によるもので、「トランプを歓迎しない」「人種差別にノー」などのプラカードを掲げた人々が抗議の声を上げています。

 まさに田崎さんが指摘しているように、「トランプさんとうまくいっているのは安倍さん一人」にすぎません。それは誇るべきことなのでしょうか。
 ともに、「町内」の嫌われ者になってしまうリスクの方が大きいのではないでしょうか。その「町内」とのお付き合いでは、すでに隣の韓国や北朝鮮ともうまくいかず、ロシアや中国との関係もギクシャクしています。
 北朝鮮との拉致問題の解決についてはアメリカ頼りに終始し、「正面から向き合う」と言ってみても「図々しい」と一蹴されるだけです。アメリカにすり寄ればすり寄るほど、ロシアは日米安保への警戒感を強めて北方領土問題の解決は遠ざかるばかりではありませんか。

 安倍さんの「寿司友」である田崎さんの目から見ても「毛色の変わった人」であるトランプ大統領に、ただひたすらすり寄っておべっかに励んでいると言われることが日本にとってプラスなのでしょうか。今や国際秩序の最大のかく乱要因となっているトランプ大統領にただついていくだけの国と見られることは、かえって日本の国際的な評価を低め、国際社会からの尊敬を失うことになるのではないでしょうか。

 なお、6月7日(金)の正午から新宿駅西口での街頭演説で話をすることになりました。翌8日(土)午後1時から全労連会館で開かれる労働者教育協会の総会でも発言する予定です。
 また、6月の講演の予定は、以下のようになっています。お近くの方や関係者の方に足を運んでいただければ幸いです。

6月15日(土)午後1時半 テクノプラザ葛飾:安倍改憲NO!憲法を生かす葛飾のつどい
6月18日(火)午後2時 福井県教育センター:福井県退職教職員のつどい
6月21日(金)午後6時半 江戸川区総合文化センター:戦争させない江戸川の会
6月22日(土)午後1時半 藤沢公民館・労働会館:湘南学習会議市民講座


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