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1月31日(金) 白神ゆりこ候補が善戦・健闘した八王子市長選挙の結果と今後の課題 [選挙]

 八王子市長選挙から5日が経過しました。白神ゆりこさんが挑戦して敗れたものの、結果は善戦・健闘だったと思います。
 私にとっても「嵐のような1カ月」でした。12月25日の朝に白神さんから立候補の決意を聞き、1月26日が投票日だったのですから。
 宣伝カーや政策連携車に乗って演説して回った生活が突然終わり、しばらくの間、虚脱状態に陥りました。何もする気がなくなり、溜まっていた新聞や小説などを読んでいただけです。

 選挙の結果はすでにご存じの通りです。投票率は31.46%で、前回の 32.6%から1.14ポイントの減になりました。
 各候補の得票数と得票率(カッコ内)は、以下のようになっています。

①石森孝志 78372票 (53.43%)
②白神ゆりこ 47426票(32.33%)
③高木順一 15602票(10.64%)
④こやなぎ次郎 3403票(2.32%)

 参考のために、前回の結果を示せば次の通りです。

①石森孝志 93641票
②五十嵐仁 51811票

 有権者数は 466207人で前回の451641人より、14566人の増、投票者総数も今回は 146680人で、前回の 145452人より1228人増えました。

 白神さんの得票は、投票率が1.14ポイント減でしたから、ほぼ前回並みだったと言えるでしょう。善戦・健闘と評価したのは、いくつかの不利な条件がありながら、このような結果となったからです。
 その一つは、出馬表明が約1カ月前で選挙運動期間が極めて短かったということです。そして、第2に支援体制が十分に組めなかったということであり、第3に市議会での勢力関係でも野党側が弱体化していたからです。
 特に、2期目ですでに8年間の実績と知名度を持つ現職に比べて、わずか1ヵ月前には全くの無名だった白神さんは決定的に不利だったと思います。また、前回の私の選挙で応援してくれた市議のうち、共産党と社民党が1議席減となっており、革新系無所属の市議も引退しているなど不利な条件がありました。

 それにもかかわらず前回並みの得票を得ることができたのは、第1に初の女性市長誕生への期待もあり、候補者の魅力と力が大きかったということです。そして、第2に立憲民主党の都連と共産党が推薦し、八王子生活者ネットワークと新社会党が応援するなど、それなりの支援体制を組めたこと、第3に「今すぐお届けプラン」などの政策が市民の要求に合致し、歓迎されたことなどがあります。
 また、大型開発優先の石森市政に対する不満も大きく、その背後にいる萩生田文科相や「桜を見る会」疑惑、IRカジノ汚職など安倍政権に対する市民の批判も一定の影響を及ぼしたかもしれません。その批判票の大半は白神さんに、一部は高木さんに流れたように見えます。
 有権者内での得票割合(絶対得票率)では、白神さんは10.17%で、現職の石森さんは16.81%でした。白神さんは前回より微減(1.3ポイント減)ですが、石森さんは大幅減(3.92ポイント減)になっており、現市政への支持が大きく減ったことが分かります。

 これだけ現市政に対する批判があるということが明らかになったのも、白神さんが立候補して「もう一つの選択肢」を提起したからこそでした。この点だけでも、白神さんの決意と勇気をたたえ、その決断に感謝したいと思います。
 今後の課題としては、先ず何よりも早い時期に候補者を決定し、十分な運動期間を確保することが必要です。まだ若く、今回立候補した白神さんは最有力候補の1人でしょう。
 また、八王子における市民と野党の共闘態勢を再確立し、今よりもっと幅広い勢力の結集を図らなければなりません。さらに、支援してもらえる市議を増やすために、市議選への対策を講ずることも必要になります。

 前回の市長選挙での共闘は、その後の市民と野党の共闘の先駆けとなりました。2016年1月の八王子市長選挙の翌月に参院選に向けての「5党合意」が成立したからです。
 今回は立憲民主党の東京都連が共産党と共に白神さんを推薦してくれました。これも都道府県レベルでの野党共闘を推進する先駆的事例として、今後の市民と野党の共闘をさらにレベルアップするにちがいありません。

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