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2月22日(土) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』2月22日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「クルーズ船からついに犠牲者 失政続く安倍政権には致命傷」

 「とてもマトモな神経とは思えません。国民の健康と命を守るなんて、しょせんは口先だけなのです。クルーズ船を留め置いたのも、上陸させなければ日本国内は安全に見せかけられると判断したからでしょう。インバウンド減少による経済へのダメージや、五輪開催に影響が出ることを心配して、乗客の健康と国民の安全を犠牲にした。
 いつも通り、“やってる感”の演出で当面の危機を乗り切れると甘く考えていたのかもしれませんが、日本の安全をアピールするつもりが、ズサンな対策が感染を拡大させる結果になり、諸外国からも不信感を持たれて、まるで逆効果です。クルーズ船では役所の職員まで感染していたわけで、その一点だけ見ても、統治能力の欠如を露呈しています」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学) 

 クルーズ船内では、作業を行っていた検疫官が新型コロナウイルスに感染。20日になって、船内業務にあたった厚労省と内閣官房の職員も感染していたことが分かった。都内の医療機関に入院しているというが、船内は一体どんな環境で、どんな管理体制が敷かれていたのか。失敗のお手本のような対策しか打てなかった現政府に任せておいたら、新型コロナ禍がいつ終息するか分かったものじゃない。

 「専門家の意見をきちんと聞いて、途中からでも方針転換すればよかったのに、絶対に失敗を認めようとしない。それでクルーズ船の乗客を死亡させてしまったことは、政権にとって致命傷です。新型コロナウイルス終息が先か、デタラメ政権の命運がついえるのが先か、カウントダウンが始まった。日本政府は対応が後手後手で、正しい情報を発信していないと、国内からも海外からも不信の目を向けられています。安倍政権が全力で入れ込む五輪開催にも当然、影響が出てくる。イメージダウンは計り知れず、仮に東京開催を強行しても、訪日を嫌がる選手や観光客が続出しかねません」(五十嵐仁氏=前出)

 実際に、夏の五輪を東京以外で開催するプランも浮上してきた。5月に行われるロンドン市長選の主要候補が、2012年の五輪が開かれたロンドンでの代替開催に名乗りを上げたのだ。日本国内ではすでにスポーツやイベントの中止や延期が相次いでいる。3月1日に行われる東京マラソンも、一般参加者の出場が取りやめに。仙台市で開催が予定されていた東北モーターショーも中止になった。

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