5月30日(土) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]
〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』5月30日付に掲載されたものです。〕
*記事「安倍政権批判封じ“SNS規制”完全裏目 ネット世論が返り討ち」
2014年8月の自民党の「ヘイトスピーチPT」の初会合で高市政調会長(当時)は、国会デモについて「仕事にならない状況がある」と騒音扱いしていた。
さらに、ネット上では「政権批判」について、安倍首相自身の過去の「主張」まで掘り起こされている。菅直人元首相から名誉毀損で訴えられた安倍首相は、首相批判が名誉毀損になることについて〈民主主義の根幹たる表現活動が萎縮する結果となる〉と裁判で抗弁していたのだ。自分が政権批判するのは許されるが、他人が批判するのは規制する、では、さすがに通らないだろう。
法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。
「安倍政権は公文書を改ざんし、“官邸の守護神”を検事総長に就けるために、ルールを破って黒川さんの定年延長までやった。この7年間、何度も悪事を目の当たりにして、国民は政権に対する批判的な視点が鍛えられたのだと思います。ですから、誹謗中傷の規制を口実にしたSNS規制の裏側にある魂胆についても、とっくに見抜いているということです。しかも、検察庁法改正案の強行成立を断念に追い込み、声を上げれば政治が変わるという成功体験をしたばかりです。安倍政権がSNS規制という形で表現の場に手を突っ込んでくることに強く反発するのは当然です」
SNS規制を強化しようとしたら、ネットデモに反撃され、返り討ちに遭うだけだ。
*記事「安倍政権批判封じ“SNS規制”完全裏目 ネット世論が返り討ち」
2014年8月の自民党の「ヘイトスピーチPT」の初会合で高市政調会長(当時)は、国会デモについて「仕事にならない状況がある」と騒音扱いしていた。
さらに、ネット上では「政権批判」について、安倍首相自身の過去の「主張」まで掘り起こされている。菅直人元首相から名誉毀損で訴えられた安倍首相は、首相批判が名誉毀損になることについて〈民主主義の根幹たる表現活動が萎縮する結果となる〉と裁判で抗弁していたのだ。自分が政権批判するのは許されるが、他人が批判するのは規制する、では、さすがに通らないだろう。
法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。
「安倍政権は公文書を改ざんし、“官邸の守護神”を検事総長に就けるために、ルールを破って黒川さんの定年延長までやった。この7年間、何度も悪事を目の当たりにして、国民は政権に対する批判的な視点が鍛えられたのだと思います。ですから、誹謗中傷の規制を口実にしたSNS規制の裏側にある魂胆についても、とっくに見抜いているということです。しかも、検察庁法改正案の強行成立を断念に追い込み、声を上げれば政治が変わるという成功体験をしたばかりです。安倍政権がSNS規制という形で表現の場に手を突っ込んでくることに強く反発するのは当然です」
SNS規制を強化しようとしたら、ネットデモに反撃され、返り討ちに遭うだけだ。
2020-05-30 06:14
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