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8月29日(土) 安倍首相の辞任は次のまともな政権樹立に向けての始まりにすぎない [首相]

 驚いた方も多かったと思います。昨日5時からの記者会見で、安倍首相が辞任を表明したからです。
 私は驚きませんでした。私のこのブログを読んでいた方も、おそらく驚いた方は少なかったのではないでしょうか。
 昨日の2時を過ぎたころに、安倍首相が辞意を固めたという速報がテレビで流れていました。それを見て私は、「やっぱりな」と思いました。

 8月22日の午後に浦和のさいたま共済会館で開かれた「埼玉オール1区連絡会」主催の講演会で、私は「首相在任連続最長記録を更新する8月24日以降、安倍首相はいつ辞任してもおかしくない」と話しました。安倍首相は、歯を食いしばってこの日を待っていたのではないでしょうか。
 私は、8月26日のブログ「国民のためにも本人のためにも安倍首相は一日も早く首相の座を去るべきだ」でも、安倍首相の健康問題について「隠すことができないほどの問題が生じているということでしょう。安倍首相は自らの口で直接、健康状態について説明し、国民の疑問や不安に答えるべきです」と書きました。「コロナ禍の下で苦しむ国民を救うためにも、ご本人の健康維持のためにも、安倍首相は一日も早く辞任し、首相の座を去るべきでしょう」とも進言していました。
 ですから、28日に記者会見を行い、コロナ対策についてだけでなく自らの健康問題についても説明すると報道された時点で、「ひょっとすると辞任を表明するかもしれない」と私は予想していました。もし驚いたとすれば、この予想がものの見事に的中したことです。

 安倍首相の辞任表明に接して、私は一面では喜ぶとともに、同時に残念な気持ちにもなりました。戦後最悪にして最低の政権が終幕を迎えることは日本の国家と国民のために喜ばしいことだと思いますが、しかし、それが第1次政権の終幕と同じ本人の健康問題によるものだという点に割りけれない思いが残るからです。
 これほど国民を足蹴にし、「隠す、誤魔化す、嘘をつく」手法を多用して多くの反発と批判を浴びた政権はありませんでした。それにも関わらず、憲政史上で通算在任期間を最長とし、戦後の連続での在任期間が最も長いという記録を歴史に刻ませてしまいました。
 後世の人々は、こんなひどい政権がどうして最長記録を達成できたのかと不思議に思うことでしょう。原因は色々ありますが、これほどひどい無能な政権を永らえさせてきたのは同時代に生きた私たちの責任であり、その不名誉な事実は拭い去るとのできない「負の遺産」ですから、できれば私たちの手でもっと早く政権の座から引きずり下ろしたかったと思います。

 病気のために首相の座を去る安倍首相には、ゆっくりと休んで持病である潰瘍性大腸炎の治療に専念していただきたいと思います。しかし、重い病気にかかったのは安倍首相だけではなく、日本という国の政治・経済・社会も同様です。
 この国の政治と経済、社会は、新型コロナウイルスの感染が広がる前から安倍首相の無能と無策のために多くの持病を抱え重篤な状態に追い込まれ、満身創痍となっていました。経済と景気、外交と安全保障、雇用と労働、生活と社会保障、立憲主義と民主主義の全ての面で荒廃が広がり、死屍累々ではありませんか。
 安倍首相は日本を壊せるだけ壊し、コロナ禍の下でそれを立て直すことができなくなったため、逃げるようにして病気を理由に政権を投げ出したのではないでしょうか。もし、国家・国民に対する責任を多少とも自覚するのであれば、ここまで事態が悪化する前にとっとと辞任するべきだったでしょう。

 日本人は辞める人に対しては同情的で、まして健康問題で辞任する人の責任追及を手控える傾向があります、しかし、安倍首相に対しては、そのような心遣いは無用にするべきです。
 安倍首相の国民無視の誤った政策と政権私物化のためにどれだけの人が苦しんできたのか。それがようやく終わりになることを喜ぶだけでなく、それに対する責任追求と糾弾をこれから本格的に強めなければなりません。
 安倍辞任はぶっ壊されてしまったこの国を立て直す始まりにすぎないのです。後継自公政権の延命を許さず、安倍辞任を市民と野党の共闘によるまともな連合政権の樹立にむすびつけられるかどうかが、次の課題になります。

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