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9月15日(火) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』9月15日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「スッカラカンの菅氏が圧勝 “世紀の茶番”総裁選を総括」

 付箋だらけの想定問答集を常に注視し、口を開ければ棒読み。それでいて、「自衛隊は憲法の中で否定されている」と政府見解と真逆な見解を言い出したり、消費増税に踏み込み、釈明に追われる始末だ。

 「聞かせる演説」に定評のある石破と比べるまでもないが、場慣れして伸び伸びと語る岸田との差も開く一方だ。総裁選の中心人物が泡沫扱いの2人の足元にも及ばないとは「最強の官房長官」が聞いて呆れてしまう。

 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。

 「説明能力に欠け、スポークスマンに最もふさわしくない人物が歴代最長の官房長官だったことが浮き彫りになりました。国のトップとしての政策ビジョンはなく、政治手法は強権支配の安倍政権の継承。国民と内閣を遮断してきた実行役を国のトップに担ごうとする自民党が、いかに腐った政党なのかもよく分かった。もっとも、野党は腕の見せどころです。これほど分かりやすくアベ政治の醜悪さを凝縮し、独善的な政治家はいないでしょう。国会で正々堂々の議論になれば、アッという間にボロを出すことになる」

 菅は官房長官会見では都合の悪い質問を「全く問題ない」「批判は当たらない」などの常套句ではねつけ、露骨な嘲笑で批判を押さえつけてきたが、国会審議ではその手は通用しない。新生した立憲民主党の勢力は、旧民進党の分裂前の規模に迫る。野党がガッチリ共闘して憲法53条に基づく臨時国会召集を要求し、早々に追い込むしかない。


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