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9月16日(水) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』9月16日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「空っぽの菅総裁に雪崩の自民 この政権はおそらく短命」

 これまでは、官房長官の立場でスポークスマンに徹していたから、自身の考えを封印してきたのかと思いきや、言葉や理念の貧しさは総裁選期間中、ほぼ変わらず。安倍継承に終始し、冗舌になるのは「秋田の農家の長男」という地方出身の経歴と「ふるさと納税」などの実績アピールだけ。石破が「納得と共感」、岸田が「分断から協調へ」を掲げ、目指す国家像を披露したのとは対照的だった。

 「菅氏が総裁に選ばれた後、『国民のために働く内閣をつくる』と言ったのには唖然としました。これまで国民のために働かない内閣を目指した首相などいませんよ。そんな当たり前のことしか言えないのでしょうか。『携帯電話料金の値下げ』や『デジタル庁』などの具体的な個別政策にしても、総務大臣が取り組むようなもの。総理大臣ならばもっと総合的なビジョンを語らなければ務まりません。とても総理の器ではないと思いました」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 二階派が先行するのを牽制するため、麻生派、細田派、竹下派の3派閥の領袖が顔を揃えて記者会見したのも異様な光景だった。それは総裁選が終わってもエスカレートするばかりで、役員人事や閣僚人事を巡って、派閥の暗闘が続いている。

 安倍政権のままの権力構造の維持に汲々とする狂気。国民のことなどまったく見えていない。

 「既得権益を守るために派閥が菅氏を担いだのに、その菅氏が『既得権益の打破』を謳うのは悪い冗談です。長期にわたった安倍1強の弊害で、自民党全体が内向きになり、寄らば大樹で甘い汁を吸う体質へとむしばまれてしまいました」(五十嵐仁氏=前出)

 腐臭の漂う自民党にはもはや何も期待できない。


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