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10月10日(土) 日本学術会議の名簿で6人の名前を削ったのは誰なのか [首相]

 菅首相は昨日、内閣記者会のインタビューに応じて日本学術会議を行政改革の対象とする方針を示しました。問題の論点をすり替えるとともに、真の狙いをあけすけに語ったわけです。
 また、首相は自身が任命を決裁する段階で学術会議が推薦した6人は既に除外され、99人だったと説明しました。推薦段階の名簿は「見ていない」というのです。

 この発言には驚きました。自らの責任を逃れるために、「僕ちゃん、知らないもんね」と言い出したのです。
 それなら、誰が名前を削ったのでしょうか。安倍前首相からの引き継ぎは「ない」と否定しましたが、引き継いだ「誰か」が手を下したのではないでしょうか。
 首相以外が判断したのなら任命権の行使であり、学術会議法違反ではありませんか。そもそも名前も見ないで、「総合的俯瞰的な観点」から判断することができるのでしょうか。

 この菅首相の発言は、今回の決定への疑問をさらに深め、その不当性をさらに強めるものだと言えるでしょう。菅首相は日本学術会議の6人の任命拒否によって「墓穴」を掘ったように見えます。
 その後の対応は、自ら穴を掘り進み、ますます深くしているようなものではありませんか。そのうち、上の方の土が崩れて埋もれてしまうかもしれません。
 「見ていない」と言う発言は、最初の土砂崩れのような気がします。首相が判断したのではなかったのか、それなら誰がどのような判断で行ったのか、首相は削られた名簿をただ決裁しただけなのか、首相が任命するという法律に反するのではないか、などの数々の疑問を呼び起こしたからです。

 この内閣記者会によるインタビューという形式は2回目になります。このようなやり方も、菅首相の自信のなさの表れではないでしょうか。
 国民を納得させる説明ができないから、質問に応えたくないのでしょう。自分が削ったのでなければ、理由を説明できないのは当たり前です。
 内閣記者会はインタビューではなく正式の記者会見を求め、これらの疑問点について正さなければなりません。それがメディアとしての責任ではないでしょうか。

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