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10月29日(木) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』10月29日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「菅発言は支離滅裂 嘘に嘘を重ねる前政権の“ペテン踏襲”」

 26日にようやく召集された臨時国会で、初の所信表明演説を行った菅首相が、その夜のNHK番組に出演。日本学術会議が推薦した会員候補6人を任命しなかったことについて、所信表明では一言も触れなかった菅だが、この件について番組で問われると、ややキレ気味で「結果的に一部の大学に偏っている」「民間出身が少ない、若手が少ない」などと批判を口にし、会員は「まんべんに選んでほしい」と言い出した。

 「まったく説明になっていないし、任命拒否の理由にもならない詭弁です。推薦段階の105人の名簿は『見ていない』と言っていたのに、なぜ会員構成に偏りがあると思ったのか。名簿を見ないで『総合的、俯瞰的に判断した』と言い続けることにも矛盾がありましたが、ここへきて、『迷った結果の対応』とか、人選が偏っているなどという新たな言い訳を持ち出すのは支離滅裂です。NHKの番組では、たいして厳しい質問もされないのに、学術会議の問題で少し突っ込まれるとキレる性格も露呈した。この調子では、冷静で実のある議論は望めそうもありません。与党議員が国会審議の首相答弁を心配しているというのも当然でしょう」(法大名誉教授の五十嵐仁氏=政治学)

 内閣府学術会議事務局が18年に首相に任命の裁量権があるとした解釈文書が、どんな経緯で、どういう法的根拠に基づいてまとめられたのか、その整合性も問われる。

 しかも、04年の資料は、立憲民主党の小西参院議員が政府に提出を求めてから、3週間以上も開示を拒否され続け、臨時国会の直前になって出してきたのだという。

法律も学問も軽んじるチンピラ、ゴロツキの所業

 「その場しのぎの嘘をつき、それがバレれば、また新たな嘘で上塗りする。それも苦しくなればゴマカし、証拠は隠蔽、改ざんして“なかったこと”にすればいいと国民をナメている。安倍政権の継承を謳う内閣が、前政権のペテンもしっかり踏襲していることが、この1カ月でハッキリしました。安倍政権では陰で汚れ仕事や裏工作に奔走していた菅氏が、首相として表に出てきたことで、不条理を通す強権があからさまになった感があります。所信表明演説を聞けば分かるように、国家観も長期的なビジョンもなく、ただ権力を振りかざすことに快感を覚える首相なのです。恐ろしいほど自制心がない。しかも、官僚が作った原稿すらマトモに読めないのですから、教養以前に基本的な知識すらない。どう考えても国のトップを担う器ではありません。このままでは、安倍政権の負の遺産と、菅首相の負の資質が絡み合い、マイナスのスパイラルに陥っていくだけです。とても国のかじ取りは任せられない。それを危惧する周囲の忖度が加速することも心配です」(五十嵐仁氏=前出)

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