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2月24日(水) 古希を迎えるまで生きるとは思わなかった [日常]

 古希の朝を迎えました。70歳です。
 この歳になるまで生きるとは思っていませんでした。父が59歳でこの世を去り、母も64歳で亡くなったからです。2人ともガンでした。
 その遺伝子を受け継いでいる私も、早晩、ガンで死ぬのではないかと思っていました。しかし、そうはなりませんでした。

 この歳まで生き延び、今では社会のガン退治に精を出す毎日です。おかげ様で、コロナ禍の下でも、それほどストレスを感じずに過ごすことができています。
 講演などの仕事は減りましたが、その分、散歩で公園などに出かけて行く機会が増えました。講演から公園へ、というわけです。
 この数年、黙々とダイエットに取り組み、最も体重が多かった時より25キロ減りました。欲望をコントロールして食べたいものや飲みたいものをできるだけ我慢し、せっせと歩いてダンベル体操や腹筋運動に努めてきたおかげです。

 70年の人生を振り返ってみれば、それなりに波乱万丈で波風の多い年月でした。新潟の専業農家の長男として生まれ、18歳の時に都立大学に合格して東京に出てきてから半世紀以上の歳月が過ぎ去っています。
 20歳の秋に暴力学生の旗竿で右目を突かれ、失明するということもありました。後遺症が出るかもしれず、残された左目に負担がかかって見えなくなるかもしれないと心配もしました。
 しかし、そうなることもなく、健康で古希を迎えることができたのは望外の幸せです。この機会に、これまでお世話になったすべての方々に、私を支えてくれた妻をはじめ家族にお礼を言いたいと思います。

 今の私は体重が減って体が軽くなりました。筋力や脚力が増して、あまり疲れなくなっています。
 運動は身体に良いと言ってきましたが、その通りだと思います。ムーブメントもエクササイズも、どちらの「運動」も心身の健康と体力の増進に結びつくように思います。
 おかげ様で、今のところ体調は万全です。物忘れはありますが、まだそれほどボケてはいないようです。

 15の春に「世の中を変えたい」と志して以来、55年の歳月が過ぎ、いつ終幕を迎えても悔いのない人生を送ることができました。苦しく辛いこともありましたが、今となっては楽しく思い出深い日々の繰り返しだったと言えます。
 70年の人生を経て、ようやく準備が整いました。これからの「余生」を、世の中のために活かす準備が。

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