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10月29日(金) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』10月29日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「比例は現有以上? 「与党で過半数」もう勝った気の自民党」

■詐欺集団はトップの顔が替わっても同じ

 「安倍・菅政権で内閣支持率が下がっても、自民党の政党支持率は一貫して高かった。だから菅前首相から岸田首相に表紙をスゲ替えた効果がテキメンで、比例区が好調なのでしょう。しかし、それでは自民党の思うツボです。国民は本当にそれでいいのでしょうか。岸田首相は3A(安倍元首相、麻生副総裁、甘利幹事長)の傀儡で、安倍氏にまつわる疑惑の再調査もしないというし、総裁選でアピールしていた『分配』も衆院選では言わなくなった。格差を拡大して庶民を貧しくするだけのアベノミクスを継承する政権なのです。その3Aが自民の顔として応援演説で全国を飛び回り、デマまがいの野党攻撃を繰り出し、麻生氏はコメ農家の努力を踏みにじるような発言もしている。そんな自民党に投票すれば、ますます図に乗って過去の疑惑はなかったことにされ、庶民イジメの悪政が続くだけです。比例区の得票が激減すれば、さすがに自民党も国民の声を聞かざるを得なくなる。安倍長期政権の権力私物化で腐りきった政治を変えるチャンスなのに、比例で大量議席を与えて自民を増長させるのは非常にもったいないことだと思います」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 コロナ禍でも自民党政権はマトモに機能せず、自宅待機を余儀なくされるなどして多くの命が失われた。一方で中抜き事業は活発で、国民の命と健康より利権優先だった。岸田に表紙が替わったからといって、自民党の体質は変わらない。詐欺集団がトップの顔を替えれば信用できるようになるのかというレベルの話だ。

■「岸田ノート」より投票行動が確実

 「ここで自民を大勝させたら、国民は見くびられ、何をやっても許されると勘違いした権力者が永遠にのさばる無責任政治が続いてしまう。その背景には“野合”で権力を維持してきた公明党の存在もあります。コロナ禍の苦しみは飲食店だけでなく、全国の各階層に及んでいる。このまま自公政権を続けさせていいのか。自分たちの生活を考えたら、政治に無関心ではいられないはずです。比例票が激減すれば、庶民を見殺しにしてきた自民党も有権者の声に耳を傾けざるを得なくなります」(五十嵐仁氏=前出)

 国民の声を届けるには、いつも表紙しか見せない「岸田ノート」に記されるわずかな可能性に期待するより、投票行動が格段に効果的だ。選挙で得票できなくなれば、国民の声を聞かざるを得なくなる。政治とカネの問題を抱える甘利幹事長が権勢を振るうようなナメた真似もできなくなるだろう。

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