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2月19日(土) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』2月19日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「コロナ失政 岸田首相の正体は場当たりとゴマカシの自己保身」

 ハト波のふりして自助押しつける冷酷首相

 問題のブレーキ会見以降も、岸田政権は「原則8カ月」としていた接種間隔を対象者ごとに何度も見直し。やっと全体像が固まったのは今年1月半ばだ。優柔不断な政権の二転三転で、接種券の印刷や配送業務など自治体の対応は大混乱。おかげで接種は遅れ、高齢者の重症・死亡を増やす要因となっている。

 今さら政権は「高齢者施設の接種は接種券なしでも可能」と呼びかけているが、後の祭り。このワクチン行政の致命的ミスを認めず、岸田政権はゴマカシ策を連発だ。

 その最たるものが、濃厚接触者となった同居家族で症状があれば検査なし、医師の診断のみで「みなし陽性」とするデタラメ運用であり、検査も受診もしない「自主療養」まで推奨する棄民政策である。

 入院も治療も検査も拒否し、今や陽性反応が出ても、入院にこぎつけられるのは100人に3人程度という狭き門だ。会見で岸田は「感染者数は昨年夏の4倍だが、重症病床は十分に余力がある」と胸を張ったが、ここまで入院条件を引き締めればベッドが空くのも当然。まるで医療崩壊をごまかす「隠蔽」策で、自宅療養中の容体急変で死者が増えても知らんぷりだ。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言った。

 「高齢者の3回目接種が進まないのは、副反応や交互接種への不安があるのに、この問題でも岸田首相はまともな情報発信すらしない。会見自体が1カ月半ぶりで、事前に決められた代表社以外の質問を受けたのは実に2カ月ぶり。就任以来、ぶらさがり会見に60回以上応じていると強調しますが、『検討』ばかりで満足に答えない。コロナ対策の陣頭指揮にあたる当事者意識が希薄で、後手と場当たりの繰り返し。夏の参院選を前に『リスクを取らない』ことを優先させたあまり、陥ってしまった深刻な事態を矮小化し、逃げの姿勢ばかりが目立ちます」

 結局、岸田にはコロナに立ち向かい、国民の命と暮らしを守る気概などどこにもないのだ。

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