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4月20日(水) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』4月20日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「狂乱円安に打つ手なし アベクロと自民党政権はどう落とし前をつけるのか」

 参院石川選挙区補選(24日投開票)のラストサンデーとなった17日、選挙区入りした岸田首相は「不透明で混沌とした時代に引き続き政治の安定を確保して前進することができるのか、混乱の中に巻き込まれてしまうのかが問われている。しっかりとした安全保障政策を進め、経済を再生させるのは誰なのか」などと気炎を上げていたが、政権発足から半年あまり。「経済再生」に向けて今まで何をやってきたというのか。「新しい資本主義」はスローガンだけ。中身は官僚に丸投げで、それもいまだ作業中だ。ウクライナ戦争などに伴う原油価格や物価の高騰に対応するとして当面の経済対策を盛り込むという「総合緊急対策」を今月末をメドに取りまとめるという悠長さ。そもそも日本経済を衰弱させるデタラメ政策で有権者を騙し、選挙を勝ち抜いてきた自民党がまたもや目くらましの物価対策とは笑止千万である。

■応援団も見放すアベノミクス

 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)は言う。

 「安倍、菅、岸田政権に通底するのは弥縫策でのゴマカシです。根本原因にメスを入れず、傷口にばんそうこうを貼ってしのぐやり方は限界に達している。物価や賃金の上昇幅よりも年金額の伸びを低く抑える『マクロ経済スライド』によって、今月から年金支給額が0.4%カットされましたが、物価急騰の最中に減額する仕組みはおかしい。すると、出てきたのが年金受給者への5000円給付。批判されて引っ込めましたが、ゴマカシの最たるものでしょう。本気でインフレを退治したいのであれば、消費税減税しかありません。新型コロナ対策で欧州などは次々に付加価値税を引き下げたのに、なぜ日本はできないのか。ソフトな印象の岸田首相は高支持率をキープしていますが、実績はない。参院選に向けたうわべのポーズに惑わされてはいけません」

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