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7月5日(火) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』7月5日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「サハリン2がいい例だ 誰もが疑い始めた岸田首相の能力」

■有事の課題にお手上げ状態

 経産省が4月12日に開催した「第47回電力・ガス基本政策小委員会」。この審議会が公表した電力需給見通しによると、今夏が10年に1度の猛暑となった場合、7月には東北、東京、中部各電力管内の予備率は3.1%まで下がると明言してある。

 サハリン2からの調達に支障が出ていないことを前提とした推計でも、3.1%は安定供給に必要な3%をギリギリ上回る水準だ。既存の発電所でトラブルが起きたり、送電網に問題が生じれば最悪の場合、いきなり「ブラックアウト」(大停電)になってもおかしくない。

 これだけ明確に政権内で警鐘が鳴らされていたのに、岸田がこの間やったことといえば、節電に協力した世帯に2000円相当のポイントを付与するという「天下の愚策」を打ち出しただけ。

 早すぎる梅雨明けで、いざ酷暑が到来すると、7年ぶりとなる全国的な節電要請を出し、休止中の発電所の再稼働で電力不足を乗り切ろうとするドタバタぶりだ。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言った。

 「岸田首相は『聞く力』を売りにしていますが、実体は『聞き流す力』。ウクライナ戦争の当事国でもないのに、軽率にも日本の安保・外交を根本的に転換させ、物価高やその要因でもある異常な円安に関わる金融・経済対策には『何もしない』で無為無策です。何もしなければ敵をつくらないと言わんばかりで、日本が直面している『有事』の喫緊の課題に対し、お手上げ状態です。いま何もできない首相が、選挙が終われば変わるわけもない。この参院選で国民は1票の力で『これじゃダメだ』とハッキリと分からせ、目を覚まさせるしかありません」

 もはや岸田の無能ぶりに誰もが気づき始めたのではないか。国民生活を救う決意などこれっぽっちもないクセに「暮らしを守る」なんてエラソーな演説は嘘っぱち。もはや自虐ギャグにもなりやしない。

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