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9月6日(火) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』9月6日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「後手後手対応で泥沼化 満天下に曝された岸田自民党の浅ましさ」

 8月2日の会見で茂木が党と統一教会との組織的なつながりについて、「これまで一切の関係を持っていないと確認できた」と全面否定したかと思うと、岸田政権は15日に「個人の政治活動に関するもので、調査を行う必要はない」とする答弁書を閣議決定。たった半月足らずでアンケートを実施する定見のなさ。教団との接点が明らかになった閣僚や議員は口々に「記憶にない」「教団の関連団体だったとは知らなかった」としらじらしい言い逃れを繰り返した。

 統一教会は過去に霊感商法で多くの被害者を出し、現在も高額寄付などで信者の家族らを苦しめている。そんな反社会的教団と関係を持つことに対する無責任、無知、不勉強を白日の下にさらすデタラメ対応のオンパレードに国民はますます呆れかえり、怒りの頂点に達したのだ。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言った。

 「当初、岸田首相や茂木幹事長らの対応は明らかに鈍かった。第2次安倍政権下の“モリカケ桜”の問題で嘘とゴマカシで逃げ回れば、『どうせ国民は忘れる』という悪しき前例があるだけに、今回も事態を軽視し、ウヤムヤにすれば、ほとぼりが冷めるというおごりがあったのでしょう。しかし、二重三重四重にも問題だらけの教団との深い交わりは、マトモな国民の常識とはあまりにもかけ離れており、甘い見通しは通用しなかった。慌てて全国会議員にアンケートを実施しても、『正直者がバカを見る』と非協力的なのは、それだけ党内に嘘とゴマカシの政治文化がはびこっている証拠です。何せ、党のトップだった安倍元首相は桜を見る会の前夜祭だけで118回も虚偽答弁を繰り返したのに、その責めを負うことなく総理の職を全うし、退任後も党内に影響力を発揮。死後は国葬で送られれば、逃げ得でゴマカした者勝ちの風潮が蔓延するのもムリはありません」

 腐敗した自民党に危機対応やガバナンスを求めるだけムダである。

 「縁切り」を宣言しながら、岸田が山際経済再生相の居座りを容認しているのは理解不能だ。教団との関係について内閣改造前にはシラを切り、留任決定後に公表する後出しジャンケン。その後も、2016年にネパールでの関連団体への出席が判明すると「報道を見る限り、出席したと考えるのが自然だ」と他人事だった。

 「山際大臣の処遇は岸田首相の本気度を示す“リトマス試験紙”。嘘とゴマカシで逃げ回る自民党議員のモデルケースで、内閣の危機管理上も、数年前の海外旅行を『覚えていない』と言い切るほど記憶力のない大臣は不適格。更迭がスジです」(五十嵐仁氏=前出)

 山際を放置する限り、内閣支持率が下がり続けるのは間違いない。


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