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9月13日(火) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』9月13日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「【沖縄県知事選】自民党大惨敗 この国でマトモな民意は沖縄だけ」

 午後8時に「当確」の“ゼロ打ち”──。11日、投開票された沖縄県知事選は、野党勢力が支持する現職の玉城デニー氏が圧勝で再選を決めた。

 政府が進める辺野古の新基地建設に反対する玉城は、立憲民主、共産、れいわ新選組、社民、地域政党・沖縄社会大衆が推薦。前回、前々回の知事選と同様に、「オール沖縄」が、前宜野湾市長で自公推薦の佐喜真淳氏と元衆院議員の下地幹郎氏を下し、自公政権が推し進める基地移設に「NO」の民意を突きつける結果となった。

 「沖縄に基地負担を押し付ける政府に対する県民の怒りは、投票行動で繰り返し示されてきた。しかし、県民が何度も『基地NO』の意思を示しているのに、政府は聞く耳を持たず、辺野古基地建設を進めてきました。国政選挙に勝てば何をやっても許されるという政権の驕りです。国民を愚弄している。それでも諦めずに『NO』を突きつけるところに沖縄の民主主義の底力を感じます。今回の県知事選の結果で、この国の民主主義も首の皮一枚残りました」(法大名誉教授の五十嵐仁氏=政治学)

 共同通信の出口調査によれば、玉城は立憲支持層の89%、共産の95%、社民の91%、れいわの75%を固めたが、自民党支持層でも佐喜真に投票したのは66%にとどまった。公明支持層も61%だった。反日カルト教団とズブズブの自民候補には任せられない。それが有権者の率直な気持ちだろう。無党派層では62%が玉城に投票し、佐喜真は27%だった。

 「選挙戦最終日に、県庁前で玉城知事と立憲、共産、社民、れいわ、社大のトップが勢ぞろいした光景は象徴的でした。野党が力を合わせて政権与党の横暴を厳しく批判し、民意に訴える。それで勝利したことが教訓です。沖縄は別格ですが、本土の国民だって、自公政権にさんざん虐げられてきた。その怒りを正面から政府に向けて、全国の選挙で自公政権に『NO』を突きつければ政治を変えることができるのです。もっとも、沖縄は地元紙が権力に屈せず健闘していることが、野党が足場を固める素地になっている。全国的には政府・与党の広報機関に成り下がった大メディアが自公政権をアシストしている面がありますが、今はネットメディアで情報を得る有権者も増えています。今回の沖縄県知事選が、1強多弱の政治状況を終わらせる端緒になる可能性は十分あるでしょう」(五十嵐仁氏=前出)

 来春には統一地方選がある。ニッチもサッチも行かなくなった岸田政権が局面打開の解散総選挙に打って出る可能性もある。その時に、国民がどういう判断をするのか。旧統一教会とズブズブの自民党に国の未来を託して本当にいいのか? 有権者が真面目に考えれば、選挙結果は変わってくるはずだ。今回の沖縄県知事選が分水嶺だったと、振り返ることになるかもしれない。


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