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9月15日(木) 『しんぶん赤旗』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『しんぶん赤旗』9月14日付に掲載されたものです。〕

 政治考 政権行き詰まり加速 
 大きな転換点 潮目変わった

 岸田内閣の支持率の急落が止まりません。安倍晋三元首相の「国葬」強行や自民党と統一協会との癒着など政権への不信や批判の広がりが背景にあります。こうしたなか、日投開票の沖縄県知事選では「オール沖縄」の玉城デニー知事が勝利し、岸田政権に痛打を与えています。参院選から2カ月。政権は深刻な行き詰まりに直面しています。五十嵐仁法政大名誉教授は、「かなり大きな転換点で、潮目が変わりました。沖縄の選挙は象徴的です」と主張します。

 ゆるがぬ民意

 沖縄県知事選は、デニー知事が岸田政権丸抱えの佐喜真敦氏に約6・5万票の差をつけて圧勝。知事選では「オール沖縄」が3連勝し、「辺野古に米軍新基地いらない」のゆるがぬ民意が示されました。日本共産党の志位和夫委員長は知事選結果を受けた記者会見で、政権ぐるみの沖縄の民意つぶしは通用しなかったと述べ、「岸田政権に大きな痛打になった」と指摘しました。
 直近の世論調査では内閣支持率の急落が続いています。「NHK」の調査(9~11日)では、支持が8月の前回調査から6ポイント下がって40%と内閣発足以来最低に。不支持は12ポイント上がって40%となり、支持と不支持が並びました。

 説明ができず

 五十嵐仁氏は、岸田首相の対応が「ことごとく世論の反発を買うような形になってしまっています」と述べます。
 岸田首相は「国葬」では「ていねいに説明する」として閉会中審査(8日)に出席したものの、憲法論上も政治論上も「国葬」を行う理由をまったく説明できませんでした。五十嵐氏は「岸田首相は同じ説明を繰り返すだけで、国民の疑問に答えていません。結果的に『説明できない』という事がわかっただけです」と指摘。「国葬」について「戦後の憲法からすれば、特定の人物を特別扱いし、弔意を強制することは、法の下の平等や内心の自由に抵触せざるを得ない」と言います。
 統一協会問題では、8日に自民党所属国会議員379人中179人が協会と接点を持ったとする点検結果を公表。ところが日には木原誠二官房副長官が関連団体の集まりに参加していたと報告もれを公表するなど、点検のずさんさが早くも露呈。協会と安倍元首相との関係の調査も「限界がある」(岸田首相)と拒否するなど、徹底解明にはほど遠い現状です。

 五十嵐氏は「『国葬』への反対運動はますます大きくなる。統一協会問題では、点検の不十分さが出てくる。臨時国会で本格的な追及を受ける。『黄金の3年』などと言われていましたが、金メッキが剥げ落ちている。岸田政権は追い込まれています」と強調します。


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