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1月17日(火) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』1月17日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「世界もたまげた軍拡外遊 あれよあれよの戦争準備に国民は慄然」

ブロック化の先兵となった「歴史的犯罪者」

 覇権主義的な行動を強める中国を敵対視する米国の安保戦略を丸のみしたことで、日米の軍事一体化は加速する。台湾有事を想定する米国に従い、日米が連携して日本の南西諸島の防衛を強化。日米の施設の共同使用を拡大し、共同演習・訓練を増やす。米側は沖縄の海兵隊を2025年までに改編し、離島防衛に即応する「海兵沿岸連隊(MLR)」を設置するという。戦後の日本は自衛隊が専守防衛、在日米軍が他国への攻撃を担う「盾と矛」の関係を貫いてきた。これを清算すれば、日本は名実ともに米国の不沈空母化。自衛隊が米軍の手先となって戦闘に駆り出されることになる。岸田は米国にスリ寄り、列島全体を前線基地化するだけでなく、世界中で軍事同盟を強化し、独自の平和外交をかなぐり捨てたのだ。

 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。

 「岸田首相の欧米歴訪は、文字通り軍事一辺倒。本来、G7議長国に期待される人権問題や環境問題など、世界的課題についてはマトモに議論した形跡がない。米国が企図するブロック化の先兵になってしまっています。岸田首相は安保3文書の改定について〈戦後の安全保障政策を大きく転換するものだ〉と胸を張りながら、〈非核三原則や専守防衛の堅持、平和国家としての日本の歩みは今後とも不変だ、今後とも専守防衛は堅持していく〉とも言っている。〈一体何を言っているんだ!〉と言いたい。そもそも、〈全ての選択肢を排除しない〉と繰り返してきたこともメチャクチャ。憲法違反の選択肢は排除しなければダメ。言うまでもないことです」

 憲法は前文でこう謳っている。

 〈日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した〉

 「岸田首相は総理大臣や国会議員に対し、憲法尊重擁護義務を定めた憲法99条にも明確に違反する。歴史的な犯罪者です」(五十嵐仁氏=前出)

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