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5月20日(土) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』5月20日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「高揚感の岸田首相 「歴史に残る」暗黒サミットになる懸念」

 岸田は核保有国と非核保有国の「橋渡し役」になると力説してきた。ウクライナ戦争や中台の問題でだって、G7の唯一のアジアの国という立ち位置を生かして、仲介役を目指すことだってできるはずだ。それなのに、ただただ米国に追随し、国際社会の分断を加速させようとしているのだから、どうしようもない。今回の広島サミットは恐らく、岸田が望むのとは逆の意味で「歴史に残る」暗黒サミットになるだろう。

 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言った。

 「国連のグテーレス事務総長が広島サミットを前にした記者会見で、核軍縮について『日本には道徳的優位性がある』と言っていました。それを踏まえ、岸田首相が世界に核廃絶をアピールするチャンスを生かすことができなければ、議長国として舞い上がっている程度の人物で、リーダー失格の烙印が押されるでしょう」

 まさに倒錯のサミット。平和の「象徴」の広島と被爆者が泣いている。


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