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9月14 日(木) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』9月14日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集:内向き内閣改造「目玉は小渕選対委員長」という寒々しさ

留任だらけで刷新感なく女性官僚も数合わせ

 「閣僚になれば定例会見や国会質疑で過去の不祥事を追及される。説明責任を果たさず、国民の前から逃げた人を重要閣僚に起用できるわけがありません。本人は、地元に記者を呼んで説明したから説明責任は果たしたと言っているようですが、それで世論は納得しませんよ。とはいえ、岸田首相は頼りにする重鎮の願いをむげにもできないから、苦し紛れに小渕氏を党4役に押し込んだのでしょう。それにしても、今さら小渕氏起用に期待する自民党は、国民感覚とかけ離れているとしか言いようがない。改造内閣では女性閣僚も増えますが、適材適所とは言い難く、自民党の人材払底は深刻です」(法大名誉教授の五十嵐仁氏=政治学) 

 内閣改造人事では、土屋品子復興相、加藤鮎子こども政策担当相、自見英子地方創生相が初入閣。上川陽子外相が再入閣し、留任の高市早苗経済安保相と合わせて女性閣僚は現在の2人から5人に増え過去最多タイになるが、“数合わせ”の感は否めない。

 「女性閣僚を5人に増やして彩りを添えたところで、内閣も根幹は変わっておらず、虫に食われた葉っぱやしおれた葉っぱを取り去って見栄えを良くしようとしただけの改造人事です。もともとの木の形は変わらない。よく見れば、女性閣僚も外相以外は軽量級とされるポストばかりです。女性登用と言っても形だけだし、自民党の女性政治家が育っていないことの表れでしょう」(五十嵐仁氏=前出)

 実際、党役員人事と同様に、改造内閣も留任が目立つ。松野博一官房長官、鈴木俊一財務相、西村康稔経産相、高市経済安保相、河野太郎デジタル相、そして公明党の斉藤鉄夫国交相と、重要閣僚はほとんどが留任。「骨格を維持」といわれるが、諸事情で動かせなかったのが実態だ。


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