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7月28日(日) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』7月28日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集:3年前の悪夢を忘れたか? テレビが煽る五輪と猛暑、その裏で進む愚民政策

 安倍元首相ほど、五輪を政権浮揚や国威発揚に利用しようとした総理はいなかったのではないか。この馳発言で我々は、汚れた五輪を嫌というほど思い知らされたはずだ。

 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。

 「五輪自体のあり方が曲がり角に来ているのは誰の目にも明らかです。商業化に巨大化。カネがかかりすぎる。もはやアスリートのための大会ではなくなっています。そして、別の問題としてあるのは、五輪と政治の関係。今ごろ自民党は、パリ五輪を『パンとサーカス』にしようとしていますよ。これからテレビはニュース番組まで五輪にジャックされ、重要なニュースはますます報じられなくなる」

 その通りで、パリ五輪の期間中、自民党はシメシメだろう。華やかな開会式やメダルラッシュ報道で着々と進む「パンとサーカス」。権力者が民衆にパン(生活の糧)とサーカス(娯楽)を与え、政治に対する批判精神を忘れさせてしまう。そうした状況を意味する古代ローマの言葉である。

 「どんなにたくさんの金メダルを取っても、日本の行く末には関係ありません。自民党の裏金事件や防衛省・自衛隊のスキャンダルなど、国民が目を光らせていなければならないことがまだまだある。国のお金の使い方に関わる問題ですから」(五十嵐仁氏=前出)

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