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8月15日(木) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』8月15日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集:岸田首相退陣表明 絶望的に選択肢がない自民党の総裁選

 他に総裁選への出馬が取りざたされる河野はマイナカード問題で話にならないし、高市早苗経済安保相は総務相時代に テレビ局の「電波停止」に言及した札付きだ。石破は戦争の放棄を明記した憲法9条の2項の削除を求めているし、ま、これはこれの持論としてしょうがないとして、ガックリするのは、閉塞感に覆われている国民が高揚するような「政策」を打ち出せていないことだ。茂木敏充幹事長もパワハラ疑惑にまみれ「政治とカネ」の問題がくすぶったまま。この総裁選は、絶望的な選択肢のなさである。

 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。

 「第2次安倍政権以降の自民党議員は『1強』の総理の歓心を買うため、平和憲法をないがしろにし、どんどん右傾化していきました。その結果、所属議員の多様性が失われていったのです。どの議員も同じような主張を展開していますから、選択肢がないのは当然と言えば当然です。加えて、官邸の顔色をうかがう議員や、世襲が優遇される状況になったことで、全体の質も落ち込んでいる。その結果が裏金事件だと言えます。もはや、自民党は自浄作用が失われており、総裁選を通じた疑似政権交代では何も変わらないでしょう」

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