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8月23日(金) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』8月23日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集:国民も舐められたものだ…ボロが出ないうちに解散し逃げ切りという自民党の卑しい魂胆

■同じ手は通じないぞ

 解散総選挙の直前に華々しく総裁選を行い、トップをすげ替えれば選挙に勝利する──。自民党には「成功体験」があるのだろうが、また同じ手が通用すると思ったら大間違いだ。さすがに、こうした戦術には国民も既視感があるのではないか。

 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。

 「自民党が本当の意味で国民の信頼を取り戻すためには『政治とカネ』の問題に切り込むしかない。信頼を失った原因は、『裏金づくり』を発端とする政治とカネの問題にあるからです。なのに、驚いたことに、総裁候補として11人もの名前があがりながら、誰一人、政治とカネについて抜本策を打ち出そうとしていない。1人くらい『企業献金の禁止』や『政治資金パーティーの禁止』『政策活動費の廃止』を掲げてもいいのに、誰も口にしない。騒動の時も口を閉ざしていたし、総裁選が始まった後も訴えない。これでは、刷新もなにもないでしょう。出馬会見で『自民党は生まれ変わることを証明したい』と強調した若手の小林鷹之議員でさえ、裏金事件の実態解明について『党の調査には限界がある』と消極的な姿勢を示し、裏金事件で処分を受けた安倍派議員のことを『処分を受けた方も一人一人は優秀だ。挙党一致で取り組まないと国難を乗り越えるのは難しい』と擁護する始末です。総裁選に11人が名乗りをあげ、一見、自民党は多種多様、人材豊富に見えますが、『政治とカネ』の問題を見る限り、ほとんど違いがない。全員、同じ穴のムジナです」

 総裁選の構図も、進次郎の後見人は菅義偉元首相、小林鷹之のバックには甘利明前幹事長がいるなど、一皮めくれば旧態依然である。


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