9月19日(木) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]
〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』9月19日付に掲載されたものです。〕
*巻頭特集:統一教会総汚染 改めて自民党は下野しかない
■過去にフタをする限り関係は絶てない
北村の当選で味を占めたのか、その後も安倍自民と統一教会との関係は深まるばかり。16年の参院選では宮島喜文・前参院議員が、19年は再び北村がそれぞれ教団の支援を受けて当選。「安倍1強体制」の一翼を担った。安倍の首相退陣後も、22年の参院選は第1次安倍政権時代の首相秘書官だった井上義行・現参院議員が支援を受け、当選。関連団体の集会での「投票用紙の2枚目は~?」「いのうえよしゆき~!」の掛け合いのインパクトは記憶に新しい。
自民が持ちつ持たれつの関係を強めていった間も、教団による被害は相次ぎ、「宗教2世」の問題は深刻化。安倍は22年7月、教団に強い恨みを持つ山上徹也被告の放った凶弾に倒れた。その端緒が銃撃事件の9年前、総裁応接室での教団トップとの密約だったのなら、ゾッとするような安倍1強の裏側と禁断の腐敗政党の宿痾である。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。
「自民党と統一教会との半世紀以上にも及ぶ蜜月の背景には、選挙資金の問題もあるはず。教団創始者の文鮮明氏は1986年、中曽根政権下の衆参同日選挙で『60億円を使った』と振り返っていたほど。その原資は日本の信者から巻き上げた財産です。カルト犯罪集団に選挙の金やマンパワー、組織票まで長年あてがわれた結果、今の自民党は『反共』のみならず、多くの思想が教団と一致しています。家父長制的な家族観を重んじ、性的マイノリティーの権利は軽んじる。選択的夫婦別姓の議論開始から約30年。総裁選でいまだ『争点』にとどまる要因も、教団との共鳴抜きには語れません。看過できないのは、いずれも自由や民主主義、人権尊重など憲法が掲げる進歩的理念に反していることです。完全なる戦前回帰の発想です」
*巻頭特集:統一教会総汚染 改めて自民党は下野しかない
■過去にフタをする限り関係は絶てない
北村の当選で味を占めたのか、その後も安倍自民と統一教会との関係は深まるばかり。16年の参院選では宮島喜文・前参院議員が、19年は再び北村がそれぞれ教団の支援を受けて当選。「安倍1強体制」の一翼を担った。安倍の首相退陣後も、22年の参院選は第1次安倍政権時代の首相秘書官だった井上義行・現参院議員が支援を受け、当選。関連団体の集会での「投票用紙の2枚目は~?」「いのうえよしゆき~!」の掛け合いのインパクトは記憶に新しい。
自民が持ちつ持たれつの関係を強めていった間も、教団による被害は相次ぎ、「宗教2世」の問題は深刻化。安倍は22年7月、教団に強い恨みを持つ山上徹也被告の放った凶弾に倒れた。その端緒が銃撃事件の9年前、総裁応接室での教団トップとの密約だったのなら、ゾッとするような安倍1強の裏側と禁断の腐敗政党の宿痾である。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。
「自民党と統一教会との半世紀以上にも及ぶ蜜月の背景には、選挙資金の問題もあるはず。教団創始者の文鮮明氏は1986年、中曽根政権下の衆参同日選挙で『60億円を使った』と振り返っていたほど。その原資は日本の信者から巻き上げた財産です。カルト犯罪集団に選挙の金やマンパワー、組織票まで長年あてがわれた結果、今の自民党は『反共』のみならず、多くの思想が教団と一致しています。家父長制的な家族観を重んじ、性的マイノリティーの権利は軽んじる。選択的夫婦別姓の議論開始から約30年。総裁選でいまだ『争点』にとどまる要因も、教団との共鳴抜きには語れません。看過できないのは、いずれも自由や民主主義、人権尊重など憲法が掲げる進歩的理念に反していることです。完全なる戦前回帰の発想です」
2024-09-19 06:51
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