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10月19(土) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』10月19日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集:各社の衆院選予測の分析と今後…まだ二転三転、波乱がありそうだ

 そもそも、裏金づくりはいつから誰の意図で始まったのか、どんな目的があったのか、といった実態解明はまるで進んでいない。裏金議員を許すのは、早計過ぎるだろう。

 とはいえ、今回、こうした情勢調査が出たことは、残りの選挙戦に少なからず影響を与えるはずだ。有権者は「まだまだお灸が足りない」と考えるのか、それとも「やっぱり勝ち馬に乗ろう」と判断するのか。自民にとって吉と出るのか、凶と出るのか。

 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)がこう言う。

 「通常なら、『自民 単独過半数割れ』などと報じられれば、支持層は『助けないと』と考え、支援に動くものです。しかし、今回ばかりは無党派層も含めて多くの有権者が『自民党をこらしめるべきだ』と考え、投票所に向かうでしょう。組織的な違法行為を長年、行ってきたのですから当然です。本来、裏金議員は立候補する資格すらないはず。なのに、石破首相は一部を除き、公認を与えた。時事通信の直近の世論調査では、内閣支持率が28.0%で不支持の30.1%を下回りました。今後もご祝儀相場は下がっていくと思います。国民は騙されないはずです」

 自民党にとって、地獄のような展開が待っているというわけだ。

■自公で過半数割れもある

 そもそも、態度を決めていない無党派層が多いのは、石破が就任から戦後最短となるわずか8日で解散に踏み切ったため、国民が政権を評価する材料が少なすぎるからだ。もちろん、石破としてはボロが出る前に選挙を済ませてしまえ、というよこしまな思惑があったのは明白である。前出の五十嵐氏はこう言う。

 「野党の足並みが揃う前に選挙になだれ込む狙いもあったはずです。結果的に野党は調整がつかず、乱立してしまっている。ただ、今後は無党派層の投票先も整理されていく可能性があります。自民候補を落とすという目的に沿って、国民が最も強い野党候補に票を集中させる。そんな『戦略的な投票』が意識されれば、野党の乱立は克服できるかもしれません」

 最終的に、裏金自民に鉄槌は下るのか。


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