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8月27日(月) 自民党総裁選での安倍大勝は「選挙イヤー」での自民大敗への「一里塚」となるかもしれない [自民党]

 安倍首相は鹿児島で昨日、9月20日投票の自民党総裁選に向けて正式に立候補を表明しました。すでに、石破さんが立候補することを明らかにしており、意欲を見せていた野田さんは断念するようですから、これで安倍対石破の一騎打ちという構図が固まりました。
 総裁選は自民党のトップを決める選挙で投票する権利は自民党員にしかありませんが、総裁になれば総理候補となりますから、事実上、首相を選ぶ選挙です。安倍さんも石破さんも、所詮は自民党の議員ですから「目くそ・鼻くそ」の争いで、それほど大きな違いはありませんが、安倍首相は戦後最低で最悪ですから、まず安倍首相を倒すことを優先するべきでしょう。

 安倍首相は戦後政治で最低・最悪の暴走政治を続け、対抗馬となった石破さんですら「正直・公正」を掲げざるを得ないほど、政治の信頼を失わせ行政の私物化を進めてきました。森友・加計学園疑惑などに示されているように「安倍夫妻と不愉快な仲間たち」による政治スキャンダルの中心に位置し、本来であれば責任を取ってとっくの昔に辞任していなければならいはずでした。
 それなのに、説明責任をはたすことなく夫婦手に手を取って逃げおおせてしまいました。それだけでなく、わざわざ自民党の規約を変えて3選を可能にし、国会議員の7割の支持をかき集めて3選確実な情勢だというのですから、唖然としてしまいます。
 安倍首相は私利私欲のために議会政治の土台をぶっ壊してしまった極悪人ではありませんか。そんな人にどうしてこれから3年もの間、日本の政治のかじ取りを任せようというのでしょうか。

 通常国会で明らかになった自民党議員や高級官僚の失言・暴言・妄言・不祥事など愚行の数々は、安倍政権の長期化に伴う驕りや緩みを背景としていました。その「長期化」をストップするどころか、さらに3年間も続けようというのですから、完全に逆行しています。
 しかも、石破さんが「正直・公正」を争点として打ち出したことに対しても、「個人攻撃だ」として反対する声が上がったというのですから、呆れてしまいます。安倍首相が正直で公正であれば、このような争点が「攻撃」材料になるはずがありません。
 自民党議員の中でも、安倍首相には「正直・公正」が欠けており、これがウイークポイントだと認められていることになります。だからこそ、「個人攻撃だ」と受け取られるのではありませんか。

 政治家として最も必要な資質である「正直・公正」を投げ捨てた安倍首相は、自民党議員や党員という「仲間内」の支持だけを頼りに3選を実現して長期政権化を図り、残りの任期で何としても改憲に突き進もうとしています。支持基盤となっている極右勢力を惹きつけて3選され、その後も求心力を維持して「死に体内閣」にならないようにするために、改憲を叫ばざるを得ないのです。
 しかし、共同通信社が8月25,26日に実施した世論調査で、秋の臨時国会に自民党の改憲案を出したいという首相の意向に「反対」は49.0%で、「賛成」の36.7%を上回っています。新総裁に期待する政策でも改憲は9項目中の8番目にすぎず、国民は改憲を望んでいるわけではありません。
 長期化で膿が出て飽きられ、望まれていもいない改憲を最大の課題として打ち出している安倍首相を選ぶことは、このような民意とのミスマッチを拡大するだけです。「人気」がないのに「任期」を3年も増やすことが、どのような結果を招くことになるのか、自民党の議員や党員の皆さんには、十分に考えていただきたいところです。

 総裁選で安倍首相は議員票で「大勝」するかもしれません。しかし、それが国民にどう受け取られ、地方での自民党支持にどう影響するのかが問題です。
 来年は、4月に統一地方選挙、7月に自民党にとっては「鬼門」となる「亥年」の参院選が待ち受けています。民意とかけ離れた安倍3選の「大勝」はかえって大きな反発を引き起こし、来年の「選挙イヤー」での「大敗」を引き起こす「一里塚」になるかもしれません。

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