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10月15日(木) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』10月15日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「批判されると組織潰し “ゴロツキ”みたいな官邸と自民党」

 任命拒否問題をめぐり、静岡県の川勝知事が「菅義偉という人物の教養のレベルが図らずも露見したということではないか」と喝破したが、これは自民党にも当てはまる。真正面からの批判に、県議会最大勢力の自民党会派は「学歴差別につながる発言だ」と大騒ぎ。教養と学歴はイコールなのか。これこそ右へならえの論点ズラシで、自民党出身の県議会議長も「公の場で個人の資質に言及するのは遺憾だ」と同調し、知事への申し入れを決定するナンセンス。もっとも、川勝も「訂正する必要は全くないと思っている」と一歩も引かず、「大切なのは学歴ではなく学問。菅首相が学問を本当に大切にしている人かどうかについて疑問を持った」と反論。「6人を入れないのは学問的な理由でなければならない。もし政治的、イデオロギー的な理由なら言語道断だ」と任命拒否の理由を明らかにするよう改めて求めた。

 批判の言論も許さない自民党の傍若無人ぶりは、「劣化」どころかただの「ゴロツキ」である。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)は言う。

 「菅政権のやり方、党内から次々に上がる発言。どれを取っても、自民党はマトモな政党ではありません。時代にそぐわないどころか、逆行している。学問の自由を阻害する危うさもわからない政治家がこれほどいるとは。菅政権の暴走を許せば、日本の学術的発展は望めず、この国の学問は死んでしまいますよ」


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