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2月25日(木) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』2月25日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「身内調査は笑止千万 菅長男“ハレンチ接待”裏側と今後」

 菅はかつて総務副大臣、総務相を歴任。今なお総務省に隠然たる力を持つ。接待を受けた幹部も息のかかった「側近」だらけ。谷脇康彦・総務審議官は目玉政策「携帯値下げ」を担った人物。秋本氏と吉田真人総務審議官はNHKを所管する放送政策課長を経験し、特に秋本氏は菅肝いりの「受信料引き下げ」の制度設計を任されていた。

 山田氏も菅のお気に入りだ。

 19年に女性初の総務審議官に就いた際も「菅人事」と言われ、菅が首相になると内閣広報官に抜擢した。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。

 「菅首相が人事権をテコに左遷も辞さず、省庁を牛耳る姿勢は広く知られ、おもねる忖度官僚ほど出世し、恩義を感じる。いびつな構図だから『重用してくれた恩人の息子の誘いを断れば、何をされるか分からない』との恐怖心が生じ、コロナ禍でも会食に応じる特別扱いにつながったのでしょう。その上、東北新社の創業者は首相とは秋田県の同郷であり、計500万円の個人献金を送っていた。菅首相自身、政治経験はおろか、社会人経験ゼロの長男を総務大臣秘書官に任命した後、創業者に引き合わせたことを国会で認めています。これだけ首相周辺が関わっている以上、“身内”に特権を与えるため、行政をゆがめたとの疑いは晴れません」

 コロナ禍で皆、外食を控える中、破格の接待を受けた官僚を官邸がかばえば、それこそ火に油だ。世論の批判を避けるため、早晩クビは免れない。しかも今回の接待問題は贈収賄事件に発展しかねない事案だ。モリカケ・桜よりも罪に問われやすい構図だけに、追及する野党も真価が問われる。

 「まず今年度予算案を“人質”に取り、憲法の『自然成立30日ルール』のリミットとなる3月2日まで衆院通過を徹底拒否。年度内成立を阻止すれば政府・与党も山田広報官や首相長男の国会招致に応じるなど、折れざるを得なくなるかも知れません。新型コロナワクチンの接種日程も二転三転のデタラメで、庶民感情を逆なでしており、政権は二重三重の火消しに大混乱。1強支配にあぐらをかいた安倍・菅両政権の強権政治が招いた自業自得とはいえ、長期政権の『おごり』と『ゆがみ』に終止符が打たれる日は近づいているように感じます」(五十嵐仁氏=前出)

 ロン毛長男の不始末で菅退陣Xデーは想像以上に早まりそうだ。

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