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8月27日(金) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』8月27日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「シュールな光景にはウンザリ 菅・尾身同席会見の国民愚弄」

 26日の総裁選挙管理委員会で「9月17日告示、29日投開票」の日程が正式決定。党員・党友投票も含めたフルスペックで実施され、前回、菅に敗れた岸田前政調会長が名乗りを上げている。しかし、菅政権の生みの親の二階幹事長は「国民の皆さんの命を守る、暮らしを守るという原点に立って、しっかりとした対応をやっておる」「誰がやっても難しい時です」とか言って、第4派閥の二階派として菅再選を全面支持。牽制を強めている。最大派閥の細田派出身の安倍前首相、第2派閥の麻生派を率いる麻生財務相も引き続き菅を支持する構え。桜を見る会をはじめとする数々の疑惑を抱える安倍にしてみれば、グリップが利かない政権が誕生すれば、政治生命どころか余生も危うくなるからだ。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。

 「菅首相はいわば、感染拡大を促進した張本人。世論の大半が『菅首相以外なら誰でもいい』と悲鳴を上げるのは当然です。ところが、安倍政権時代につくり上げた1強支配の構造の下、甘い汁を吸ってきた面々はそれを許さない。党内も多数派に流され、菅首相の次は菅首相でいい、最後まで泥をかぶってもらおうという内向き論理が働き始めている。自民党は多元的競争メカニズムを失った。衆院選が迫る中、敗北覚悟のバンザイ突撃で腹を決めるのであれば、それはそれで結構ですが、無能無策が証明された菅首相が一日でも長く居座ればコロナ克服は遠のく。それに巻き込まれる国民はますます不幸になる」

 このままでは永久に緊急事態は続くだろう。それを止めるのは世論のうねりしかない。


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