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3月6日(日) 『しんぶん赤旗日曜版』に掲載された談話 [コメント]

〔以下の談話は『しんぶん赤旗日曜版』3月6日号、に掲載されたものです。〕

 岸田政権には安倍さんの「背後霊」

 岸田文雄首相を「ハト派」イメージで語る人がいますが、中身は全く違います。歴代政権で初めて憲法違反の「敵基地攻撃能力」保有の検討を表明しました。安倍晋三元首相のプッシュのままに改憲議論を加速させるといっています。岸田氏の出身派閥、宏池会元会長の古賀誠さんは『憲法9条は世界遺産』という本まで出していたのに、真逆のことをやろうとしているんですね。
 安倍氏いいなりに「歴史修正主義」にも踏み込んでいます。佐渡金山の世界遺産登録推薦で朝鮮人の強制労働があったことを認めないし、反省もしない。私も新潟県出身なので、佐渡金山は世界に誇る歴史的遺産だと思い、遺産登録はうれしいことです。だからこそ過去の過ちはしっかりと直視しなければいけない。ウソの上塗りはダメです。
 自民党は、以前は「キャッチ・オール・パーティー」(包括政党)だと見られていました。多様で多元的な構造をしているという意味です。ところが安倍政権以降は「キャッチ・パート・パーティー」になった。一部の熱狂的な人たち、極端な右派によって支えられる政党へと変質してしまったのです。
 経済問題では「新しい資本主義」の看板を掲げ、「新自由主義の弊害」も認めています。しかし新自由主義路線を突っ走ってきた安倍さんの「背後霊」がくっついていて、医療・福祉切り捨ての路線はそのまま。結局、看板は掛け変えたけれど、「財界応援」の品ぞろえに変わりありません。
 岸田政治を変えるには政権交代が必要ですが、問題はその方向です。「維新」では変わらないどころか悪くなる。自民党以上に新自由主義的で、改憲しろ、福祉・医療は切り刻めといっている。これでは、「身を切る改革」ではなく、「国民を切る改革」「命を刻む改革」になり、政権交代ではなく「政権後退」です。
 昨年の総選挙で市民と野党4党が確認した20項目の共通政策こそ自民党政治を根本から変える内容です。その推進力は日本共産党でした。いま、岸田政権に正面から対決しているのは日本共産党です。共闘を堅持し外交・内政で対案をきちんと示しています。
 日本共産党が参院選で躍進することが、岸田政権への厳しい審判となり、政治を立て直す手がかりになります。

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