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10月30日(日) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』10月30日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「異次元緩和10年のツケを押し付け 庶民が黒田バズーカの尻拭い」

 28日「総合経済対策」を閣議決定した後の会見で、海外メディアから「物価高が続く中、緩和政策を続けることに国民の理解を得られると思うか」と問われた時も、「過度の変動に適切に対応する」と トンチンカンな見解を繰り返し、質問に正面から答えようともしなかった。

 肝心の「総合経済対策」も、バラマキのオンパレードでアベノミクスとほとんど同じだ。まず「規模ありき」で、しかも、財政支出39兆円の大半を赤字国債で賄うという。中身は電気やガス代などの支援と効果が不明な弥縫策ばかりだ。

 この10年間、景気が悪化するたびに赤字国債を発行し、効果の薄いバラマキを繰り返してきた愚策を、またやろうとしている。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。

 「岸田首相は支持率下落を挽回するために、巨額のバラマキ策を打ち出したのでしょう。しかし、本気でこの国の経済を立て直す気があるなら、アベノミクスと決別し、産業構造を根本から変えるような政策が不可欠です。黒田総裁に引導を渡すくらいの決意が必要なのに、岸田首相からはそんな覚悟は感じられません」

 亡国政策への追及が手ぬるい大マスコミも問題だ。岸田、黒田の退場を求めなければダメだ。

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10月29日(土) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』10月29日付に掲載されたものです。〕

*記事「山際氏辞任で自民党“水際の防波堤”決壊…旧統一教会との癒着が副大臣クラスに次々波及」

 宗教法人を所管する文科省の井出庸生副大臣も、自民党の「点検結果」には名前が含まれていなかったが、昨年の衆院選で関連団体の選挙応援を受けていた。「主な街頭演説会場に聴衆として連れ立ってご参加いただくなどの応援をいただいた」という。それは「組織的な動員」とどう違うのか。

 井出氏は“政策協定”の文書を提示され、署名は断ったというが、質問権行使も所轄する文科副大臣が利害関係者で、公正な判断ができるのか。

 井野俊郎・防衛副大臣は20日の参院予算委で教団関係者にパーティー券8万円分を購入してもらったことを明らかにした。赤旗日曜版(10月30日号)は、15年に教団側が井野氏の後援会「俊世会」を設立したことや、16年に法務政務官に就任した井野氏が教団関係者を法務省見学に招待し、政務官室にまで招き入れたと報じている。

 「宗教法人、被害者救済、日韓トンネル(国交省)、防衛安保など、教団との付き合いが職務に関わる副大臣は少なくとも辞めてもらうしかないが、関係が発覚するたびに政務三役を更迭していたらキリがない。まったく関係を持っていない人を探すのが大変なほどです。それだけ自民党と旧統一教会の関係は深く、もはや一体化しています」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 旧統一教会だけでなく、自民党にも解散命令が必要かもしれない。

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10月28日(金) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』10月25日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「この相場は市場からの退場勧告 岸田首相が辿る英国・トラスと同じ道」

 日銀参与で日本商工会議所の三村明夫会頭は「中小企業は円安のデメリットばかり多く苦しんでいる」「金融緩和の効果、そのこと自体もきっちり分析した上で、どうするのかと考えるべき時期に来ている」と踏み込んだ。さすがに経済界からも金融政策の見直し要求が出てきたが、「まだゴマカせる」とタカをくくっている岸田自民のオメデタサにつける薬はもはやない。

 毎日新聞の世論調査(22、23日実施)によると、内閣支持率は前回9月調査から2ポイント減の27%で、政権維持の「危険水域」に入り込んだまま。不支持率は1ポイント増の65%だった。自民党の政党支持率は24%。内閣支持率と政党支持率の合計が50を切ると政権運営が厳しくなるとする「青木の法則」によれば、政権崩壊が迫っている。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言った。

 「経済政策のみならず、旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)と自民党の癒着、国会軽視、大軍拡、改憲路線。アベ政治を踏襲した岸田政権に大きなツケが回ってきている。果たして、岸田首相がそれを自覚しているのかどうか」

 岸田の政治姿勢は「検討と先送り」。問題解決能力はない。円安地獄から一刻も早く抜け出す最善策は内閣総辞職だ。

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10月21日(金) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』10月21日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「山際“瀬戸際”大臣だけではない クビにすべき閣僚はたくさんいる」

 山際を鳥頭と呼ぶのはニワトリに失礼なレベルだ。政治家は人の顔や名前を覚えるのが得意なはずなのに、どこに行ったのか、誰に会ったかも覚えていない。こんな記憶力の閣僚に任せていて大丈夫か。しかも山際は、いま国民生活にとって切実な問題である物価高などの経済対策とコロナ対策の担当相なのだ。

 「山際大臣の場合、底なし沼のように終わりが見えない統一教会との関係自体も問題ですが、人を食ったような答弁を繰り返す不誠実な対応が国民の怒りを買っている。閣僚どころか、国会議員としてもどうなのかという資質が問われているのです。岸田首相はなぜ、臨時国会前に交代させなかったのか。統一教会と関わりのある閣僚は交代させると言って内閣を改造したのだから、外部から指摘されるまで黙っていた山際氏は重大な約束違反でしょう。それなのに怒りもせず、閣僚を続けさせている首相にも不信の目は向けられています」(法大名誉教授の五十嵐仁氏=政治学)

■“やってるフリ”は通用しない

 「岸田首相は、安倍政権の悪いところを継承している。世論を無視してテキトーな答弁を繰り返し、“やってるフリ”さえしていれば、数の力で押し通して政権維持が可能だと甘く考えているフシがあります。しかし、円安による電気・ガス代や食料品の高騰は“やってるフリ”でごまかせるものではない。目に見える形で家計を圧迫するからです。

 その支援策も、電気代を『前例のない思い切った負担緩和』『請求書でどれだけ料金が下がったかよくわかる形で』と言うだけで、具体策はさっぱり分からない。円安も統一教会の問題も北朝鮮のミサイル乱発も同じです。『緊張感を持って注視する』だけで、具体的な方策を何ひとつ打ち出せない。

 思い返せば、岸田政権はこの1年間で何もしていない。安倍元首相の国葬を強行しただけだということに、負担増に苦しむ国民が気づいてしまった。無能政権の実態が露呈した結果の支持率下落ですから挽回は難しい。物価高対策や統一教会の問題などで“やってるフリ”をしたところで、結果を出せなければ国民の不満は高まる一方です」(五十嵐仁氏=前出)

 ここ数日、円相場は1ドル=150円の壁をうかがう円安水準になっている。政府は9月22日に145円台の水準で24年ぶりの円買い介入に踏み切ったが、その効果は一瞬でパー。1カ月も経たずに約5円も円安が進んでしまった。赤っ恥の鈴木財務相は「きめ細かく頻度を上げて常に動きをチェックしている」と言うだけ。チェック頻度を上げれば円安が是正されるわけではないことは本人も分かっているはずで、要はなす術ナシなのだ。

 そろいもそろってポンコツばかり。こんな内閣で難局を乗り切れるのか。少なくとも、「嘘つき大臣とは審議ができない」と言われ、その存在が国会審議の妨げになっている山際は交代させるべきではないか。

 もっとも、真っ先にクビにすべきは、辞め際大臣も更迭できないグズ総理大臣かもしれない。

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10月18日(火) 『しんぶん赤旗』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『しんぶん赤旗』10月16日付に掲載されたものです。〕

政治考
 軍拡に世論誘導する政府
 対抗する運動づくり急務

 五十嵐仁法政大学名誉教授(政治学)は、「反撃能力保有」への国民の支持が多いことの背景に、政府による世論誘導があると指摘。北朝鮮の弾道ミサイル発射の際にJアラートを発動(4日)したのは、ミサイルが日本上空を通過するのが分かっていたにもかかわらず、恐怖心を与えて「反撃能力」の必要性を植え付けるために、あえて発動したと述べました。
 そのうえで五十嵐氏は、「『憲法9条のもとでの軍事大国化』を許すのかが、これからの大きな対決点になる」と強調。「敵基地攻撃能力を『反撃能力』と言い換えているが、撃たれたら撃つのではなく、撃たれる前に撃つ先制攻撃だ。それを言いつくろう詭弁(きべん)を打ち破らなければならない。さらなる解釈改憲、実質改憲を進める動きを阻止することが大きな課題となっている」と語ります。


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10月12日(水) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』10月12日付に掲載されたものです。〕

*記事「焦る岸田首相 国会“開店休業”批判され逆ギレ!チンタラ地方視察は空回り、やること全て裏目」

■豪雨災害の静岡になぜ行かないのか

 9日の鈴鹿市訪問は「F1日本グランプリ」視察が目的だった。10日は鹿児島・霧島市で和牛生産者と車座対話。霧島市は自民党の森山選対委員長の選挙区だ。地方出張先がなぜこの2カ所だったのか。SNSでは「どうして豪雨災害に見舞われた静岡に行かないのか」といった疑問の声が上がっている。

 「岸田首相は今月の訪豪日程も調整しているそうですね。外交、外交と言いますが、効果的な物価高対策もできずに外遊では、逆に世論の反感を買うばかりです。統一教会問題は、国会で野党の追及がこれから本格化する。地方訪問で世論の目をそらしたいのでしょうが、空回りしているように思います」(法大名誉教授の五十嵐仁氏=政治学)

 長男を首相秘書官にした人事も評判は最悪。やることなすこと裏目で、政権はいよいよ末期症状である。

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10月5日(水) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』10月5日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「庶民は岸田無策に怒り 狂乱物価対策たったこれだけ?」

経済対策を取りまとめるのが“瀬戸際大臣”という悲劇

 「家計・企業の電力料金負担の増加を直接的に緩和する、前例のない思い切った対策を講じます」

 岸田はこう言っていたが、具体的にはどうするつもりなのか。石油元売り会社に補助金を投入したガソリンと同じで、電力会社に手厚い補助金を流すのか。あるいはポイントとかクーポンとか、また中抜き事業者を喜ばせるだけの愚策を講じるのか。それのどこが「思い切った対策」なのか、甚だ疑問だ。

 そもそも、今月中に物価高・円安への対応を盛り込んだ総合経済対策を取りまとめて、大型補正予算を組む予定というのが悠長すぎる。参院選から3カ月も経つのに、今まで何をしていたのかと言いたくなる。

 補正予算案の提出は11月中旬ごろになる見通しで、仮に12月までに成立したとしても、予算執行は年内に間に合わない。困窮する国民は年を越せるのか。

 「岸田政権はこの夏、新型コロナ対策も物価高対策も何もしなかった。ただ時間が経って沈静化するのを待つだけなのです。『聞く力』を強調していますが、聞くだけで実行力がない、何をしていいか分からない。無能、無策、無責任の三拍子そろっていることが露呈して支持率を落としているのに、この期に及んで思い切ったことをやれない首相です。政治家3代目のボンボンだから、庶民の暮らしの実態が分からないのでしょうか。これだけ国民が困っているのだから、消費税減税を敢行したり、企業がため込んだ内部留保に課税するなど、やれることはあるでしょう。簡単な話です。ところが統一教会の問題や、国葬への国民世論の反対に右往左往し、経済対策に手が回らない。不幸なのは国民です。しかも、経済対策を取りまとめるのは、統一教会との関係が次々と明るみに出て疑惑の渦中にある山際経済再生担当相という笑えない現実がある。経済も国民生活も瀬戸際なのに、“瀬戸際大臣”に任せられるのか。岸田首相は認識が甘すぎるのではないでしょうか」(法大名誉教授の五十嵐仁氏=政治学)


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10月1日(土) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』10月1日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「細田衆院議長は紙切れ1枚で謝罪なし 世にもふざけた国会議長の国会愚弄」

 さんざん逃げ回った挙げ句、A4の紙っぺら1枚。「ほら、出してやったぞ。これで文句あるか」とでも言わんばかりの上から目線の態度には、「国会議員の歳費は100万円しかない」と言い放った人物だけのことはあると呆れるしかない。

 29日、自身と旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)との関わりを認める文書を公表した細田博之衆院議長(78)のことである。2カ月以上前から幾度も教団との接点を報じられてきたのに、「議長は会派離脱中」だとして自民党の点検対象から除外。ダンマリを決め込んできたが、徹底追及で足並みを揃えた野党から説明を要求され、追い詰められた。このままでは来月3日の臨時国会召集に影響が出かねないと、党に促されてシブシブ出した形だ。

 だから、文書の中身は、教団関連団体の会合へ計4回出席したことや関連議連の名誉会長に就任していたことなど事実を羅列しただけ。地元の教団関連団体が選挙で自身を支持する意向だったことを認めたものの、<関係者は、私が知る限りでは普通の市民であり、法令に反する行為を行っているとの認識はない>と開き直る。今後については<社会的に問題があると指摘される団体等とは関係を持たないよう、適切に対応してまいりたい>としているものの、「統一教会と決別」とは書いていないのだ。

 こんな一方的な言いっ放しの文書で済まされると思っているのか。記者会見でも開いて、自らの言葉でしっかり説明すべきだろう。

 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。

 「教団と関わることの何が問題だったのかを明らかにすることなく、反省もない。『過去を認めて、これからはやりません』という自民党お得意の形だけの説明では到底、納得できません。細田氏はただの議長じゃありません。自民党の中でも飛びぬけて教団との関わりが深い清和会(安倍派)の会長を務めた人です。議長を辞めるのは当然のこと、議員辞職して国権の最高機関のトップとしての範を示したらどうなのか」


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