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5月11日(木) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』5月11日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集「ゼロ金利、五公五民の庶民苛めで軍拡政治 お人好しの国民はいつまで黙っているのか」

■狂った自公政権に代わる政府を

 対中包囲網を構築したいバイデン政権の顔色をうかがった岸田が日韓関係の改善にシャカリキになり始めた途端、表に出てきたのが日米韓3カ国の事実上の軍事同盟化である。米国を媒介にして日韓のレーダーシステムを接続し、情報の即時共有を進めるという。北朝鮮の弾道ミサイルを探知・追尾する能力を引き上げ、迎撃体制の強化につなげる狙いとされているが、米軍と一緒に戦う体制づくりにほかならない。ゼロ金利、五公五民の庶民苛めで軍拡政治。お人好しの国民はいつまで黙っているのか。

 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言った。

 「日韓関係が改善されたことで、日米韓の連携は確かに深まる。だとしたら、外交で問題を解決する手段が増えたのに、なぜ軍事VS軍事のエスカレーションに走るのか。平和主義を掲げる憲法9条との整合性は言うまでもなく、軍拡の必要性やそれに伴うリスクなどの議論が全くされていない。防衛費増額ありきで手順が逆転しています。そもそも、この国に軍備増強に回すカネがどこにあるのか。減税し、社会保険料率を引き下げれば、可処分所得が増えて消費に回るのに、そうした手当ては一切検討されない。自公政権は狂っています。国民の収入を増やし、将来の不安を軽減する社会福祉政策を真剣に考える政府をつくらなければ、この国は沈みゆくばかりです」

 年金の受給開始年齢が現行の62歳から64歳へ引き上げられるフランスでは、反発が収まる気配はない。メーデーの1日に各地で行われた抗議デモは凄まじかった。内務省によると、参加者は全国で78万2000人。11万2000人が集まったパリなどでは一部の過激グループが火炎瓶や花火を投げ、逮捕者は全国で291人に上り、参加者との衝突で少なくとも108人の警官が負傷したという。

 むろん、暴力による主張は正当化されない、だが、羊の群れのようにおとなしくしていては、権力者の思うツボだ。

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