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5月30日(木) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』5月30日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集:救いがたい自民党のカネとモラル 裏金で寄付金控除とは盗人猛々しいにも程がある

 租税特別措置法では、個人が政党や政党支部などに寄付した場合、寄付額の約3割が税額控除されるか、あるいは、課税対象の所得総額から寄付分が差し引かれる。たとえば、500万円を寄付した者は、約3割の150万円が納めた税金の中から戻ってくる仕組みだ。1995年1月、個人献金を促し、国民の政治参加を推し進めるために導入された。寄付金の3割というのは、世界でも有数の高い税額控除だ。

 しかし、菅家の寄付は、特別措置法の趣旨とは程遠く、自分が自分に寄付して税金を取り戻す──という寄付金控除を悪用したものだ。脱税に近い。しかも、寄付した原資は裏金である。こんなことが許されるのか。

 そのうえ、会見した菅家は、税還付について「なんら法に違反していない」と開き直り、1289万円という多額の裏金をつくっていたことについても「派閥が『記載するな』という違法な会計処理をしてきたことが問題だ」と言い放つ始末だ。

 「はたして、自民党議員にはモラルがあるのでしょうか。裏金をつくっていただけでも問題なのに、裏金を使って税の還付まで受けていたとは。国民は怒り狂っているはずです。よくも、寄付金控除を利用してまで私腹を肥やしたものです。いったい、自民党議員は、なにがやりたくて政治家になったのでしょうか。甘い汁を吸うために政治家になったのが大半なのではないか。80人以上が裏金づくりに手を染め、6億円以上もの裏金をつくっていたことを考えると、そうとしか思えません」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 岸田首相が「火の玉」になると宣言しながら、自民党が裏金事件の全容解明に後ろ向きなのも、自民党議員の「税逃れ」に問題が発展していくことを恐れているからなのではないか。「不都合な真実」が表沙汰になるのはヤバイと考えているのではないか。実際、裏金議員の寄付金控除の悪用が次々に発覚したら、国民の怒りがさらに大きくなるのは間違いない。

 「野党も大手メディアも、約80人の裏金議員が寄付金控除を利用していたのかどうか、ひとり残らず徹底的に調べるべきです。本来、国会議員は、法律や制度に穴があったら、新しく法律や制度をつくるのが仕事のはずです。そのための立法府でしょう。なのに自民党議員は、租税特別措置法に穴があることを知りながら、これは好都合だと放置し、法の穴を利用して自分たちの利益をはかっていたのだから酷すぎます。法の穴を利用した議員は、立法府から去るべきです」(五十嵐仁氏=前出)


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