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9月15日(日) 『日刊ゲンダイ』に掲載されたコメント [コメント]

〔以下のコメントは『日刊ゲンダイ』9月15日付に掲載されたものです。〕

*巻頭特集:自民党はマトモじゃない 裏金議員の推薦人に国民の驚愕

 本来「政治とカネ」が最大の争点になるはずなのに、総裁選の候補者は全員、裏金議員に対して、腫れ物に触るような態度をとっている。

 出馬会見の時、裏金議員の公認について「責任を持って有権者にお願いできるかどうか、厳正に判断されるべきだ」と、正論を唱えていた石破茂・元幹事長(67)も、すぐに「一律に公認を取り消す意味ではない」と慌てて釈明し、告示日の12日は、公認問題に触れもしなかった。

 それもこれも、75人の裏金議員が、総裁選のキャスチングボートを握ってしまったからだ。総裁選びの「投票権」を持つ国会議員は367人。裏金議員は、ざっと4分の1を占める。裏金議員の不興を買ったら当選はおぼつかない状況なのだ。

 しかし、そもそも、犯罪行為に手を染めるような裏金議員に「投票権」を与えたことが間違いだったのではないか。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。

 「自民党内の理屈だと、裏金を多く集めた議員ほど、政治力のある有力議員ということになるはずです。力があるからパー券を大量にさばけた、ということでしょうからね。もし、裏金議員に総裁選の“投票権”を与えていなかったら、総裁選の候補者も思い切った政治改革案を掲げられ、自民党が生まれ変わるチャンスになったかもしれない。しかし、もはや、総裁選の候補者9人に裏金問題への切り込みを期待しても難しいでしょう。新総裁になるためには、裏金議員の顔色をうかがいながら総裁選を戦うしかないからです。勝敗を決することになりそうな上位2人の決選投票になったら、裏金議員75票は、決定的な力を発揮しますからね」

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